113C22|第113回 医師国家試験 過去問

総合診療・救急・ケア緩和ケア・在宅医療緩和ケア総論・全人的苦痛

終末期がん患者のケアについて正しいのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: a・d

正答

a 家族に対するケアも行う。、d 患者の担っていた社会的役割に配慮したケア計画を立てる。

この問題のポイント

終末期ケアの対象は患者と家族であり、身体症状だけでなく心理・社会・スピリチュアルな苦痛を扱う。

解説

がん終末期には痛みや呼吸困難だけでなく、家族への心配、仕事や家庭での役割喪失、経済的不安、死や生きる意味に関する苦悩が生じる。これらを全人的苦痛として捉え、患者が大切にしていることや望む過ごし方を確認してケアを計画する。患者にとって家族との時間や役割の継続が、医療処置と同じように大きな価値を持つ場合がある。

家族も介護負担、不安、予期悲嘆を経験するため支援対象となり、死別後の悲嘆ケアへつなぐ。死について語りたい患者には、その気持ちを避けずに聴く。治癒や新しい治療への希望があるときも頭ごなしに否定せず、希望の意味を理解しながら医学的見通しを誠実に伝える。根拠のない治療効果を約束することと、希望を支えることは異なる。

選択肢の確認

a 家族に対するケアも行う。
正しい。家族の不安や介護負担、悲嘆にも対応し、必要に応じて死別後まで支援する。

b 死について考えるのを避けさせる。
誤り。死についての話題を避けさせると患者を孤立させることがある。患者が話す準備や希望に合わせて傾聴する。

c 自然治癒の可能性や新薬発見などへの希望を改めさせる。
誤り。希望を一方的に改めさせず、何を願っているのかを理解する。実現可能性は正直に説明しつつ、患者の価値観を尊重する。

d 患者の担っていた社会的役割に配慮したケア計画を立てる。
正しい。家庭や仕事での役割は本人らしさや尊厳に関わるため、可能な役割の維持も含めてケアを計画する。

e 家族との面会よりも医療スタッフによるケアを優先させる。
誤り。医療スタッフの都合を一律に優先せず、症状の緊急性と患者・家族の希望を踏まえて面会やケアを調整する。

覚えるポイント

  • 患者と家族の全人的苦痛を支える。
  • 希望を否定せず、誠実な情報提供と本人の価値観を両立する。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

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