113C25|第113回 医師国家試験 過去問
80歳の男性。誤嚥性肺炎、脳梗塞による左片麻痺、脳血管性認知症および仙骨部褥瘡のため入院中である。寝たきりの状態で経口摂取が困難であり、経鼻経管栄養を行っている。肺炎は抗菌薬治療により改善し、在宅医療を担当する医師に診療情報提供を行うとともに、自宅への退院に向けて退院支援チームで相談をすることとなった。 正しい対応はどれか。
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正解: b
正答
b 吸引器を自宅に準備してもらう。
この問題のポイント
退院支援では、現在必要な医療ケアを在宅でも安全に継続できるよう、物品と担当者、緊急連絡体制を整える。
解説
本例は脳梗塞後の片麻痺と認知症があり、寝たきりで経口摂取困難、誤嚥性肺炎を発症している。肺炎が改善しても嚥下・喀出の障害は残り、唾液や気道分泌物の処理が必要となる可能性が高い。自宅に吸引器を準備し、医師・看護師が患者に適した吸引方法、実施すべき状況、異常時の対応を家族へ指導することが適切である。
仙骨部褥瘡も退院で治療を終えるわけではなく、体圧分散、体位変換、栄養、創処置を継続し、訪問看護などへ引き継ぐ。経鼻胃管は気道への誤挿入が致命的になり得るため、家族に再挿入を任せる計画は不適切である。主治医は診療方針と医学的情報を提供し、介護保険のケアプランは介護支援専門員が本人・家族や多職種と相談して作成する。
選択肢の確認
a 褥瘡チームの介入を中断する。
誤り。褥瘡が残っているため、退院後も除圧・創処置・栄養管理を継続できるように引き継ぐ必要がある。
b 吸引器を自宅に準備してもらう。
正しい。嚥下・喀出が困難な患者で、在宅でも必要時に分泌物を吸引できる環境を整える。
c 看護師が胃管の挿入を家族に指導する。
誤り。胃管の挿入は気道誤挿入などの危険があり、医療職が適切に実施・位置確認する体制を組む。
d 主治医が退院後のケアプランを作成する。
誤り。介護保険のケアプラン作成はケアマネジャーの役割で、主治医は医学的意見を示して連携する。
e ケアマネジャーが喀痰吸引を家族に指導する。
誤り。吸引手技の具体的指導は医師・看護師などの医療職が担当する。ケアマネジャーはサービス調整を担う。
覚えるポイント
- 退院前に必要物品、家族指導、訪問診療・看護、緊急時連絡先を整える。
- 医療ケアの指導と介護サービスの調整は担当職種を区別する。
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