113F31|第113回 医師国家試験 過去問
じん肺法に基づく健康診断で必ず実施されるのはどれか。
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正解: e
正答
e 胸部エックス線直接撮影
この問題のポイント
じん肺健康診断は段階的に行う。粉じん作業歴の調査と胸部全域の直接撮影によるX線検査が基本となり、肺機能や合併症の検査は所見に応じて追加する。
解説
じん肺は吸入した粉じんによって肺に線維性変化等を生じる職業性疾患である。じん肺法第3条では、粉じん作業についての職歴の調査と、直接撮影による胸部全域のX線写真を用いた検査をまず行う。その結果、じん肺所見がないと診断された者以外に、胸部臨床検査や肺機能検査などを実施する。さらに結核やその他の合併症が疑われれば、対応する精密検査を行う。このため「じん肺を評価するのに役立つ検査」と「対象者全員で必ず実施する検査」は一致しない。スパイロメトリーや動脈血ガス分析は機能障害の評価に有用だが、全員に一律に行うものではない。CTが形態の詳細を示す場合もあるが、法定健康診断の基本となる胸部X線の位置づけと混同しない。曝露歴、画像、呼吸機能、合併症を統合して管理区分を判断する。
選択肢の確認
a 喀痰細胞診
誤り。喀痰細胞診は肺癌等が問題になる場面で検討する。じん肺健康診断の対象者全員に必ず行う基本項目ではない。
b 動脈血ガス分析
誤り。ガス交換障害などを詳しく評価する検査で、肺機能の評価過程や必要性に応じて行う。全員必須ではない。
c スパイロメトリー
誤り。スパイロメトリーは肺機能検査として有用だが、職歴・画像に続く段階的評価の項目であり、全員に一律に行うとは限らない。
d ツベルクリン反応検査
誤り。結核感染の評価に関わる検査で、じん肺健診の全受診者に必須とされる検査ではない。
e 胸部エックス線直接撮影
正しい。直接撮影による胸部全域のX線写真は、粉じん作業歴の調査とともに法定健診の基本項目である。
覚えるポイント
じん肺健診の入口は「粉じん作業歴+胸部X線直接撮影」。肺機能検査や結核・肺癌等の検査は対象と必要性を確認する。
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