117B42第117回 医師国家試験 過去問

内科系感染症感染症総論

指導医から抗菌薬を点滴投与するよう指示があり、研修医が末梢静脈路の確保を行ったが、患者に刺した留置針を誤って自分の指に刺してしまった。流水で十分に洗い流した。これまで当該患者のこの医療機関への受診歴はない。 この研修医に対して行う血液検査の項目として誤っているのはどれか。

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正解: a

正解

a HA抗体

解説

針刺し事故の後に問題となる職業曝露感染症として重要なのは、主に次の3つである。

  • HBV
  • HCV
  • HIV

したがって、曝露後の評価で行うべき血液検査は、これらに関する項目が中心になる。

なぜ HA抗体 が誤りか

A型肝炎ウイルスは、主として経口感染で広がる。
血液曝露による針刺し事故で routine に問題となる感染症ではないため、HA抗体はこの場面での基本的な検査項目ではない。

各選択肢の検討

  • a HA抗体
    誤りである。A型肝炎は針刺し事故後の評価項目としては通常不要である。

  • b HBs抗原
    適切である。曝露者がすでにHBVに感染していないかを確認する意味がある。

  • c HBs抗体
    適切である。HBVに対する免疫の有無、ワクチン接種後の防御状態の確認に重要である。

  • d HCV抗体
    適切である。HCV曝露評価の基本項目である。

  • e HIV抗原・抗体
    適切である。HIV曝露後のベースライン評価として必要である。

この場面での基本対応

針刺し事故では、まず次の流れを押さえる。

  • 直後に流水で洗浄する。
  • 上司や担当部門へ速やかに報告する。
  • 曝露者と可能であれば患者側の感染症評価を行う。
  • 必要に応じて曝露後予防を検討する。

国試での判断軸

針刺し事故でまず考えるのは HBV、HCV、HIV である。
A型肝炎はここに含まれない。

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