117E3|第117回 医師国家試験 過去問
小児・周産期・女性医学産婦人科婦人科良性疾患・生殖内分泌
女性の骨盤内炎症性疾患を最も示唆する身体所見はどれか。
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正解: e
正解
e Douglas窩の圧痛
病態の整理
骨盤内炎症性疾患、PID は、子宮頸管から上行した感染が子宮内膜、卵管、卵巣、骨盤腹膜へ及ぶ病態です。
診察では、内診での圧痛所見 が非常に重要です。
代表的なのは次の所見です。
- 子宮頸部動揺痛
- 子宮圧痛
- 付属器圧痛
- Douglas窩の圧痛
このうち、Douglas窩の圧痛 は骨盤内の炎症を強く示唆する所見として重要です。
なぜ Douglas窩圧痛が重要か
Douglas窩は骨盤内の最も低い位置にあり、炎症や浸出液の影響を受けやすい部位です。
そのため、ここに圧痛があると、単なる腟炎や頸管炎ではなく、骨盤内まで炎症が波及している可能性 を考えます。
各選択肢の整理
a 帯下の悪臭
感染を示唆する参考所見にはなりますが、PID に特異的ではありません。腟炎や頸管炎でもみられます。b 脾臓の触知
PID を示唆する所見ではありません。c 子宮口の開大
流産や分娩進行で問題になる所見であり、PID の代表所見ではありません。d 下腹部腫瘤触知
付属器膿瘍などでみられることはありますが、PID を最も示唆する基本所見としては圧痛所見の方が重要です。e Douglas窩の圧痛
正しいです。骨盤内炎症性疾患を強く示唆します。
国試での判断軸
PID の身体所見では、悪臭帯下よりも内診での圧痛 を重視します。
特に
子宮頸部動揺痛、付属器圧痛、Douglas窩圧痛
は頻出です。
覚えるポイント
PID を疑うときは、骨盤内の圧痛所見 を探します。
その代表が Douglas窩の圧痛 です。