118E46|第118回 医師国家試験 過去問
脳・精神・感覚器・皮膚脳神経内科神経診察・髄液検査
この患者の神経診察でみられるのはどれか。
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正解: d
正解
d 鼻指鼻試験拙劣
病態の考え方
前問の症例は、小脳障害による運動失調を示しています。
小脳失調では、神経診察で鼻指鼻試験の拙劣が典型的です。
なぜ鼻指鼻試験が障害されるのか
小脳は、目標に向けた運動の大きさやタイミングを微調整しています。
そのため小脳障害では、
- 指先が目標を越えてしまう
- 狙いが定まらない
- 動作がぎこちない
といった測定障害が出現し、鼻指鼻試験がうまくできなくなります。
各選択肢の整理
a Gowers徴候陽性
近位筋筋力低下でみられる所見で、筋ジストロフィーなどを考えます。
小脳失調の所見ではありません。
b Romberg徴候陽性
深部感覚障害や前庭障害で陽性になります。
小脳失調では閉眼で初めて悪化するというより、開眼時からふらつくのが特徴です。
c Chaddock反射陽性
錐体路障害を示す病的反射です。
本症例では痙縮や麻痺を示す所見がありません。
d 鼻指鼻試験拙劣
正解です。
小脳障害で代表的な所見です。
e 固定姿勢保持困難〈asterixis〉
肝性脳症や高二酸化炭素血症などでみられる羽ばたき振戦であり、本症例とは合いません。
ひっかけポイント
「ふらつき」と聞くと Romberg徴候を選びたくなりますが、Romberg徴候は感覚性失調の評価です。
この症例は小脳性失調なので、協調運動試験の異常を選ぶのがポイントです。
覚えるポイント
小脳障害では、
- 鼻指鼻試験
- 踵膝試験
- 反復回内回外運動
の拙劣さを確認します。
