118F75|第118回 医師国家試験 過去問
次の文を読み、以下の問いに答えよ。 70 歳の男性。激しい胸痛のため家族に伴われて救急車で搬入された。現 症 : 意識レベルはJCSⅡ-10。心拍数104/分、整。血圧68 mmHg(触診法)。呼吸数26/分。SpO2 は測定不能(リザーバ付マスク10 L/分 酸素投与下)である。心音は奔馬調律である。呼吸音は全胸部にcoarse crackles を聴取する。皮膚は湿潤し、四肢末梢の著明な冷感を認める。検査所見 : 心電図を別に示す。 冠動脈造影に引き続いて、機械的補助循環下で責任病変の冠動脈に対して緊急経皮的冠動脈インターベンション〈PCI〉を実施後、心臓リハビリテーションが開始された。 心臓リハビリテーションで適切なのはどれか。
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正解: a
正解
a 退院後も継続する。
心臓リハビリテーションの基本
心臓リハビリテーションは、急性期だけで終わるものではなく、退院後も継続して行う包括的治療 です。
目的は運動機能の回復だけではありません。
- 再発予防
- 生命予後の改善
- 心不全増悪予防
- 生活習慣の是正
- 服薬継続の支援
- 社会復帰の促進
まで含めて考えます。
なぜ退院後も続けるのか
急性冠症候群や PCI 後は、退院した時点で治療が終わるわけではありません。
むしろその後の 運動療法、危険因子管理、再発予防教育 が非常に重要です。
そのため心臓リハビリテーションは、
- 入院中の急性期
- 退院後の回復期
- その後の維持期
へとつながっていきます。
各選択肢の検討
a 退院後も継続する。
正しいです。
心臓リハビリテーションは 退院後も継続 することで、再発抑制や予後改善につながります。
b 急性期は実施しない。
誤りです。
病態が安定すれば、急性期から 早期離床、段階的運動療法 を始めます。
急性期に全く実施しないわけではありません。
c 無酸素運動は併用しない。
誤りです。
有酸素運動が中心ですが、状態に応じて レジスタンス運動 を組み合わせることがあります。
「併用しない」と断定するのは不適切です。
d 胸部症状が増悪しても継続させる。
誤りです。
胸痛、呼吸困難、不整脈、血圧異常などの危険徴候が出た場合は、直ちに中止して評価 します。
e 病棟では医師の同伴が必須である。
誤りです。
医師、看護師、理学療法士などの多職種で行いますが、常に医師同伴が必須というわけではありません。
状態評価と監視体制が重要です。
ひっかけポイント
「リハビリ=退院後に始めるもの」と考えると誤ります。
心臓リハビリテーションは 急性期から始まり、退院後も続く のがポイントです。
また、「無酸素運動は絶対禁止」と覚えていると c を選びやすいですが、実際には病状に応じた 筋力トレーニングの併用 も行われます。
まとめ
心臓リハビリテーションは、急性期から開始し、退院後も継続する長期的な治療戦略 です。
したがって適切なのは a 退院後も継続する。 です。
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