27AM6|第27回 精神保健福祉士国家試験 過去問
事例を読んで、Aさんに最も適切な入院形態を1つ選びなさい。 〔事 例〕 B市に住むAさん(21歳)は、大学4年生で就職活動中であったが、なかなかうまくいかず、次第に抑うつ気分、意欲の低下、思考制止、不安、不眠を呈するようになった。同居する両親(両親ともに50歳代で共働き)とともに、精神科のクリニックを受診し、うつ病の診断となり治療開始となった。しかし、自宅では生活が乱れ、家に閉じこもりがちになり、定期的な受診や薬物治療が困難な状況となった。自傷行為や家族に対する他害行為はみられないが、なかなか抑うつ症状は改善を認めなかったため、主治医が入院加療の必要性があると判断した。主治医が本人及び両親に入院加療の必要性を説明したところ、本人は入院加療を希望した。その後、紹介状を持参のうえで、入院病床を有する精神科病院に受診した。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
精神科入院の形態は、本人の同意の有無、医療と保護の必要性、自傷他害のおそれ、診察した精神保健指定医の人数などから判断します。本事例では、Aさん自身が入院を希望し、医師も入院治療が必要と判断している点が決め手です。
解説
本人が入院を希望しており、自傷他害のおそれも認められていないため、本人の同意に基づく任意入院である4が正答です。任意入院では、病状や治療、退院に関する権利を本人に分かる形で説明し、意思を尊重します。うつ病という診断名だけで非自発的入院を選ぶものではありません。支援者は、本人の「入院したい」という意思を出発点に、目的や見通し、不安、退院後の生活も一緒に確認します。
選択肢の確認
1.医療保護入院
誤り。本人の同意が得られない場合に、法定の要件と手続の下で行われる入院であり、本事例では本人が同意しています。
2.措置入院
誤り。自傷他害のおそれなど法定要件を満たす場合に都道府県知事等の権限で行われますが、本事例にその所見はありません。
3.緊急措置入院
誤り。自傷他害のおそれが著しく、通常の措置入院の手続を待てない緊急時の入院であり、本事例には該当しません。
4.任意入院
正答。本人が入院を希望し、医師も入院治療が必要と判断しているため、本人の同意に基づく入院が適切です。
5.応急入院
誤り。本人の同意が得られず、緊急に入院が必要で、家族等の同意を得ることもできない場合などの法定手続です。
覚えるポイント
まず本人の同意があるかを確認し、ある場合は任意入院が基本です。非自発的入院は、診断名ではなく各形態の厳格な法定要件と手続で判断します。どの形態でも本人の尊厳、説明を受ける権利、退院請求などの権利擁護が重要です。