109Q154|第109回 薬剤師国家試験 過去問
78 歳女性。夫と2 人暮らしであるが、半年前から物の置き忘れやしまい忘 れをするようになった。3 ケ月前から誰もいない庭を指さして「子供たちが遊んで いる。」などと言うようになった。睡眠中に大声を出して、手足をばたつかせるこ とがあるが、本人に自覚はない。心配した夫に連れられ病院を受診した。診察時、 受け答えは良好であったが、歩行は小刻み様であった。日付や場所の見当識が一部 曖昧であり、ミニメンタルステート検査は30 点満点中23 点であった。また、脳血 流SPECT により後頭葉の血流低下が認められた。 この患者に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
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正解: 2・4
正答
2・4
この問題のポイント
具体的な幻視、認知機能の変動、REM睡眠行動異常、パーキンソニズム、後頭葉血流低下からレビー小体型認知症を判断します。
解説
誰もいない庭に子供が見えるという具体的な幻視、睡眠中の大声や四肢運動を伴うREM睡眠行動異常、小刻み歩行というパーキンソン症状、後頭葉血流低下はレビー小体型認知症を支持します。前頭葉・側頭葉前方の著明な萎縮と人格変化は前頭側頭型認知症でみられる所見です。脳血管障害後に認知機能が階段状に悪化するのは血管性認知症の特徴で、この症例には脳梗塞を示す記載がありません。受け答えが良好な時点があることも認知機能変動と矛盾しません。
選択肢の確認
1.前頭葉に著明な萎縮が生じている。:前頭側頭型認知症を示唆する所見で、本症例の中心所見ではありません。
2.パーキンソン症状が認められる。:正答。小刻み歩行はパーキンソニズムを示します。
3.脳梗塞によって二次的に発症した可能性が高い。:脳梗塞の情報はなく、症候はレビー小体型認知症に合致します。
4.幻視やREM 睡眠行動異常が認められる。:正答。子供が見える訴えと睡眠中の大声・四肢運動が対応します。
5.症状は階段状に悪化する。:階段状の悪化は血管性認知症に特徴的です。
覚えるポイント
レビー小体型認知症は「具体的幻視、認知機能変動、REM睡眠行動異常、パーキンソニズム」を組み合わせて見抜きます。