109Q155第109回 薬剤師国家試験 過去問

78 歳女性。夫と2 人暮らしであるが、半年前から物の置き忘れやしまい忘 れをするようになった。3 ケ月前から誰もいない庭を指さして「子供たちが遊んで いる。」などと言うようになった。睡眠中に大声を出して、手足をばたつかせるこ とがあるが、本人に自覚はない。心配した夫に連れられ病院を受診した。診察時、 受け答えは良好であったが、歩行は小刻み様であった。日付や場所の見当識が一部 曖昧であり、ミニメンタルステート検査は30 点満点中23 点であった。また、脳血 流SPECT により後頭葉の血流低下が認められた。 この患者の症状改善を目的として使用される可能性のある薬物に関する記述のう ち、正しいのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: 1・5

正答

1・5

この問題のポイント

レビー小体型認知症に伴うパーキンソン症状、認知症、REM睡眠行動異常に用いる薬の標的を対応させます。

解説

ブロモクリプチンはドパミンD2受容体作動薬で、線条体間接路のGABA作動性神経の活動を抑え、運動抑制を軽減します。クロナゼパムはGABAA受容体のベンゾジアゼピン結合部位へ結合し、GABAによるCl−チャネル開口を促進するため、REM睡眠行動異常にも用いられます。ゾニサミドはAMPA受容体作動薬ではありません。カルビドパは末梢性芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素を阻害します。ドネペジルはAChEを阻害してシナプス間隙のAChを増やしますが、アミロイドβ分解促進が主作用ではありません。

選択肢の確認

1.ブロモクリプチンは、線条体においてドパミンD2 受容体を刺激することで、 間接路のGABA 作動性神経を抑制する。:正答。D2受容体刺激により間接路を抑えます。
2.ゾニサミドは、グルタミン酸AMPA 受容体を刺激することで、ドパミン作動 性神経を亢進させる。:AMPA受容体刺激が作用機序ではありません。
3.カルビドパは、ドパミンb︲ヒドロキシラーゼを阻害することで、レボドパの 脳内移行を高める。:阻害するのは末梢の芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素です。
4.ドネペジルは、アセチルコリンエステラーゼを阻害することで、アミロイドb タンパク質の分解を促進する。:AChE阻害でACh濃度を高める薬で、記載された因果は誤りです。
5.クロナゼパムは、c︲アミノ酪酸GABAA 受容体のベンゾジアゼピン結合部位に - チャネルの開口を促進する。 結合することで、GABA によるCl 一般問題(薬学理論問題) 【薬理】:正答。GABAの抑制性作用を増強します。

覚えるポイント

ブロモクリプチンはD2作動、カルビドパは末梢脱炭酸酵素阻害、ドネペジルはAChE阻害、クロナゼパムはGABAA作用増強です。

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