110Q287第110回 薬剤師国家試験 過去問

67 歳女性。既往歴及び服薬歴はない。大腿骨近位部骨折のため、1 ケ月間 入院加療することになった。入院時の大腿骨骨密度は、若年成人平均値(YAM) の65%であり、血清カルシウム値9.6 mg/dL、血清リン値3.5 mg/dL であった。 退院時に以下の治療薬が処方された。 (処方1 ) リセドロン酸Na 錠17.5 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 起床時 4 日分(1 週間に一度) (処方2 ) エルデカルシトール錠0.75 μg 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 朝食後 28 日分 約1 ケ月後に同病院の診察前の薬剤師外来にて服薬について患者にインタビュー したところ、服用を大変面倒と感じており、飲み忘れることが時々あるとのことで あった。残薬を持参するよう患者に伝えたが、その後の外来受診でも持参しなかっ た。退院から約半年経過してようやく持参した薬剤を確認したところ、リセドロン 酸ナトリウム錠は10 錠、エルデカルシトール錠は50 錠の残薬が認められた。 患者の服薬遵守状況が良好でなく、治療効果が十分得られていないことを医師に 報告し、薬剤の変更などの提案を行うことになった。提案として適切なのはどれ か。2つ選べ。

2つ選択
解答・解説を見る

正解: 3・5

正答

3・5

この問題のポイント

残薬から服薬頻度が負担になっていると分かります。治療効果を保ちながら、投与間隔を延ばして自己管理の回数を減らす提案を選びます。

解説

週1回のリセドロン酸にも飲み忘れがあり、毎日のエルデカルシトールにも多くの残薬があります。まず服薬状況と原因を共有し、より少ない服薬回数で継続できる方法を患者と選びます。同じリセドロン酸の月1回製剤なら経口治療を維持しつつ服用機会を減らせます。デノスマブは医療機関で6ケ月に1回皮下注射するため、自己管理の負担を大きく減らせますが、投与前後のカルシウム管理などは必要です。

選択肢の確認

1.リセドロン酸ナトリウム錠をラロキシフェン塩酸塩錠に変更:毎日服用する薬への変更で、今回の服薬頻度の問題を解決しません。
2.メナテトレノンカプセルの追加:服用薬と回数を増やすため、アドヒアランス改善になりません。
3.リセドロン酸ナトリウム錠を月1 回服用製剤に変更:正答。薬効系統を保ちつつ服用回数を減らせます。
4.リセドロン酸ナトリウム錠からテリパラチド皮下注(1 日1 回)自己注射に変更:毎日の自己注射となり、負担軽減という目的に合いません。
5.リセドロン酸ナトリウム錠からデノスマブ皮下注(6 ケ月1 回)に変更:正答。医療機関での間欠投与により飲み忘れを回避できます。

覚えるポイント

アドヒアランス不良では薬を足す前に原因を確認し、月1回製剤や間欠注射など実行可能な投与間隔を検討します。

110Q286110Q288
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)