111Q232第111回 薬剤師国家試験 過去問

66 歳女性。12 月下旬、忘年会で海産物を食べた後、嘔吐と下痢で内科を 受診し、ノロウイルス感染症と診断された。この女性は、医療機関で点滴を受けた 後、処方箋を薬局に持参した。 トイレを借りたいと申し出があり、薬局スタッフが案内する途中で嘔吐した。そ の後、トイレの便器でも嘔吐したため、薬局スタッフが吐瀉物の処理を行うことに なった。 薬剤師がこの薬局スタッフに指示した内容として適切なのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: 1・5

正答

1・5

この問題のポイント

ノロウイルスを含む吐瀉物は、個人防護具、換気、物理的除去、塩素系消毒を組み合わせて二次感染を防ぎます。

解説

吐瀉物には大量のウイルスが含まれ、処理時の飛沫、手指、汚染物品を介して拡散します。マスク、使い捨て手袋、エプロンに加え、眼への飛散を防ぐフェイスシールドを着用します。換気を行い、ペーパータオルなどで外側から内側へ静かに拭き取り、汚染範囲を次亜塩素酸ナトリウムで処理します。ノロウイルスはエンベロープをもたず、ベンザルコニウム塩化物を選ぶのは不適切です。グルタラールは刺激性・毒性があり、日常的な便座消毒に用いる薬剤ではありません。吐瀉物が付いた白衣は、材質や脱色に注意しつつ0.1%次亜塩素酸ナトリウム液へ浸漬して処理できます。

選択肢の確認

1.マスク、ゴム手袋、エプロン及びフェイスシールドを着用する。:正答。飛沫と接触への防護をそろえます。
2.吐瀉物の処理は、感染拡大防止のため窓を閉め切って行う。:誤り。閉め切らず換気しながら処理します。
3.患者が触れた手すりやドアノブの消毒は、ベンザルコニウム塩化物液で行う。:誤り。ノロウイルスには次亜塩素酸ナトリウムを選びます。
4.洋式便座の消毒は、グルタラール液で2 度拭きする。:誤り。人体・環境への刺激性が高く、便座の環境消毒には不適切です。
5.吐瀉物が付着した白衣の消毒は、0.1%次亜塩素酸ナトリウム液への浸漬によ り行う。:正答。約1,000 ppmの塩素系消毒に相当します。

覚えるポイント

ノロウイルスの吐瀉物処理はPPE、換気、静かな除去、次亜塩素酸ナトリウム。第四級アンモニウム塩に頼りません。

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