60PM004|第60回 理学療法士国家試験 過去問
70 歳の女性。急性心筋梗塞で入院した。身長160 cm。体重70 kg。安静時心拍数 70/分。安静時血圧130/70 mmHg。心臓超音波検査にて低左心機能(LVEF <40 %) が指摘されている。 Karvonen 法(k =0.5)を用いて計算した全身持久力運動の目標心拍数で正しい のはどれか。
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正解: 3
正答
3.110/分
この問題のポイント
急性心筋梗塞後の患者では、心拍数の管理が重要であり、特に左心機能低下(心機能低下)がある場合、運動療法の目標心拍数は慎重に設定される。Karvonen法は、年齢と安静時心拍数をもとに安全な運動範囲を算出する手法であり、特に心不全患者では過度な心拍数を避けることが臨床的根拠に基づく。
解説
本問では、Karvonen法を用いて全身持久力運動の目標心拍数を求める。計算手順は以下の通り:
- 推定最高心拍数 = 220 − 年齢 = 220 − 70 = 150/分
- 心拍数の余裕(心拍予備能) = 150 − 安静時心拍数(70) = 80/分
- 目標心拍数 = (80 × k)+ 70 = (80 × 0.5)+ 0 = 40 + 70 = 110/分
この値は、患者の年齢や心機能(心機能低下)を考慮した安全な範囲に位置しており、心筋梗塞後の再発リスクを減らすための適切な目標値となる。運動強度は患者の状態に応じて安全に設定し、過度な運動は心不全の悪化を招く可能性がある。
選択肢の確認
1.90/分:心拍数が低すぎる。安静時より低い値であり、運動耐性の評価に不適切。
2.100/分:k=0.5で計算すると不正解。正確な値は110/分。
3.110/分:正解。Karvonen法の標準計算式に従った正しい値。
4.120/分:過剰。k=0.5で80の余裕をもとに計算すると120にはならない。
5.130/分:計算ミスまたは過剰な目標。心機能が低下しているためリスクが高い。
覚えるポイント
「220 − 年齢 → 余裕 → 係数×余裕 → 安静時心拍数に加える」の流れを暗記。特に心不全患者ではk=0.5を用い、過度な心拍数は避ける。運動介入の最初のステップとして、この目標値をもとに無理のない運動プログラムを設計することが重要。