60PM039|第60回 理学療法士国家試験 過去問
ステロイドの副作用で正しいのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4.大腿骨頭壊死
この問題のポイント
ステロイドの副作用は、臨床的に重要なリスクとして知られており、特に長期間・高用量で投与される場合に顕在化する。理学療法士が患者の運動機能や骨格の変化を評価する際に、この副作用の認識は極めて重要である。
解説
ステロイド(特に糖質コルチコイド)は、骨形成を抑制し、骨の代謝を低下させる作用を持つ。その結果、骨の強度が低下し、特に大腿骨頭部に集中して骨が壊れること(大腿骨頭壊死)が起こる。これは、特に高齢者や慢性疾患を持つ患者において、ステロイド治療中に注意が必要な病態である。理学療法の観点から、この疾患は歩行時の不稳、転倒リスクの増加、運動制限に直接関連しており、評価や介入においても重要な背景となる。
一方、他の選択肢については、生理学的メカニズムから誤りとなる。低血圧は逆に「高血圧」が起こる。低血糖は「高血糖」が特徴であり、筋固縮はステロイドで起こらない(むしろ筋力低下、ステロイドミオパチー)。高カリウム血症は逆に「低カリウム血症」が見られる。
選択肢の確認
1.筋固縮:錯誤。ステロイドは筋力低下を引き起こすが、筋固縮とは言わない。
2.低血圧:錯誤。水・ナトリウム貯留により高血圧が生じる。
3.低血糖:錯誤。糖新生を促進し、高血糖を引き起こす。
4.大腿骨頭壊死:正しい。ステロイドの主要な骨系副作用。
5.高カリウム血症:錯誤。カリウム排泄が促進され、低カリウム血症が起こる。
覚えるポイント
「ステロイド=骨を弱める」→ 大腿骨頭壊死が最も代表的な骨系副作用。理学療法士が患者の歩行、立位、座位の評価で注意を払うべきリスク要因である。