72PM72|第72回 診療放射線技師国家試験 過去問
電子と物質の相互作用で正しいのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
荷電粒子の飛程は多数の確率的衝突の結果であり、同じ初期エネルギーでも飛程ストラグリングを生じます。
解説
電子は物質中で原子電子との非弾性衝突による衝突損失と、原子核場による制動放射損失を受けます。各相互作用の間隔とエネルギー移行は確率的で、多重散乱で経路も蛇行するため、個々の電子の投影飛程には統計的なゆらぎがあります。
選択肢の確認
1
1.電子対生成が生じる。
判定:正答ではない(記述は誤り)。 原子核の場で光子が電子・陽電子対へ変換される電子対生成は、主に高エネルギー光子の相互作用として扱います。
2
2.飛程には統計的なゆらぎがある。
判定:正答(記述は正しい)。 衝突間隔、エネルギー損失、散乱角が確率的なため、同一エネルギーの電子でも飛程は一定になりません。
3
3.Bragg〈ブラッグ〉ピークが形成される。
判定:正答ではない(記述は誤り)。 重い荷電粒子は終端付近で高い線エネルギー付与を示しますが、電子は多重散乱と飛程ゆらぎのため明瞭なBraggピークを作りません。
4
4.水の臨界エネルギーは約 10 MeV である。
判定:正答ではない(記述は誤り)。 臨界エネルギーは衝突損失と放射損失が等しくなるエネルギーで、水のような低Z物質では約80 MeV程度です。
5
5.質量衝突阻止能は物質の原子番号に反比例する。
判定:正答ではない(記述は誤り)。 電子の質量衝突阻止能は主に単位質量当たりの電子密度Z/Aとエネルギーに依存し、原子番号に単純反比例しません。
覚えるポイント
- 電子=衝突損失+放射損失、多重散乱と飛程ストラグリングが特徴です。
- 水の電子臨界エネルギーは数十MeV、約80 MeVのオーダです。
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