76AM78|第76回 診療放射線技師国家試験 過去問
国際放射線防護委員会〈ICRP〉2007 年勧告でエネルギーごとに放射線加重係数が 変化するのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、ICRP 2007 年勧告における 放射線加重係数 wR が問われています。
放射線加重係数は、同じ吸収線量でも放射線の種類によって生物影響が異なることを考慮するための係数です。
ICRP 2007 年勧告で、エネルギーによって放射線加重係数が変化する代表は 中性子です。
解説
等価線量は、組織や臓器が受けた吸収線量に放射線加重係数を掛けて求めます。
H_T = Σ wR × D_T,R
ここで、
- H_T:組織・臓器 T の等価線量
- wR:放射線加重係数
- D_T,R:放射線 R による組織・臓器 T の吸収線量
です。
ICRP 2007 年勧告では、主な放射線加重係数は次のように整理します。
- 光子、電子:1
- 陽子:2
- α 粒子、核分裂片、重イオン:20
- 中性子:エネルギーにより変化
中性子は電荷をもたないため、直接電離せず、体内で反跳陽子や重荷電粒子などを発生させて間接的にエネルギーを付与します。
その生物効果は中性子のエネルギーによって大きく変化するため、放射線加重係数もエネルギー依存性を持ちます。
ひっかけポイント
α 粒子や重イオンは生物効果が大きいですが、ICRP 2007 年勧告では基本的に一定値として扱います。
「エネルギーごとに変化する」と問われたら 中性子を選びます。
選択肢の確認
1.誤り。
α 粒子の放射線加重係数は高く、代表的には 20 とされます。エネルギーごとに変化するものとしては扱いません。
2.誤り。
電子の放射線加重係数は 1 です。エネルギーごとに変化する代表ではありません。
3.誤り。
陽子の放射線加重係数は ICRP 2007 年勧告で 2 とされます。中性子のようなエネルギー依存性を持つものとしては扱いません。
4.正しい。
中性子の放射線加重係数はエネルギーによって変化します。中性子の生物効果がエネルギーに強く依存するためです。
5.誤り。
重イオンは高 LET 放射線であり、生物効果は大きいですが、ICRP 2007 年勧告では放射線加重係数 20 として扱われます。エネルギーごとに変化する代表は中性子です。
覚えるポイント
- 放射線加重係数 wR は、放射線の種類による生物影響の違いを反映します。
- 光子、電子の wR は 1です。
- 陽子の wR は 2です。
- α 粒子、重イオンの wR は 20です。
- ICRP 2007 年勧告でエネルギー依存性を持つ代表は 中性子です。