77AM92|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
頸部の造影 CT 像を別に示す。 矢印で示すのはどれか。

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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、頸部造影 CT 像で頸動脈鞘内の血管を同定することが問われています。
矢印で示されているのは、造影されて白く円形に描出された血管です。
頸部では、総頸動脈と内頸静脈が近接して走行します。
一般に、総頸動脈は内頸静脈より内側寄りにあり、円形で比較的強く造影されます。
提示画像の矢印は、頸動脈鞘内で内側寄りにある円形の造影血管を示しているため、総頸動脈です。
解説
提示画像は、頸部の造影 CT 像です。
造影 CT では、血管内に造影剤が入るため、動脈や静脈は高吸収、つまり白く描出されます。
頸部で重要なのは、気管、食道、甲状腺、総頸動脈、内頸静脈の位置関係です。
画像では、黒く大きく抜けて見える空気を含む構造が気管です。
気管の外側には甲状腺があり、そのさらに外側から後外側にかけて血管が並びます。
頸動脈鞘内では、総頸動脈と内頸静脈が並走します。
典型的には、次のような位置関係になります。
- 総頸動脈:内側寄り、円形、高吸収に造影される
- 内頸静脈:外側寄り、総頸動脈より大きめで楕円形に見えることが多い
矢印は、外側の大きな静脈ではなく、内側寄りの円形に造影された血管を示しています。
したがって、矢印で示す構造は 総頸動脈 です。
画像でまず見るポイント
頸部 CT では、まず黒く抜ける気管を基準にします。
その外側に甲状腺、そのさらに外側に頸動脈鞘の血管を探します。
頸動脈鞘では、内側寄りの円形血管が総頸動脈、外側寄りでやや大きい血管が内頸静脈です。
頸部造影 CT での見分け方
頸部の横断像では、構造物の位置関係を順番に確認すると迷いにくくなります。
気管
空気を含むため黒く描出されます。食道
気管の後方に位置します。通常は虚脱していて、気管ほど明瞭な空気腔としては見えないこともあります。甲状腺
気管の前外側に位置する軟部組織です。造影で比較的均一に濃染します。総頸動脈
頸動脈鞘内で内側寄りにあり、円形の造影血管として見えます。内頸静脈
総頸動脈の外側にあり、やや大きく楕円形に描出されることがあります。
ひっかけポイント
この問題では、総頸動脈と内頸静脈の区別が重要です。
どちらも造影 CT で白く見えるため、単に「白い血管」として見るだけでは迷います。
判断のポイントは、位置と形です。
- 内側寄りで円形に近い → 総頸動脈
- 外側寄りで大きめ、楕円形になりやすい → 内頸静脈
矢印は内側寄りの円形血管を示しているため、内頸静脈ではなく総頸動脈を選びます。
選択肢の確認
1.誤り。
気管は空気を含むため、CT では黒く抜けた低吸収域として描出されます。
提示画像でも黒い円形または楕円形の空気腔として確認できます。
矢印は黒い空気腔ではなく、造影されて白く描出された血管を示しているため、気管ではありません。
2.誤り。
食道は気管の後方に位置します。
通常、頸部 CT では虚脱していることが多く、明瞭な円形の造影血管としては描出されません。
矢印の構造は造影された血管であり、食道ではありません。
3.誤り。
甲状腺は気管の前外側に位置する軟部組織です。
造影により比較的均一に濃染しますが、矢印のような円形の血管腔としては見えません。
矢印は甲状腺実質ではなく、頸動脈鞘内の血管を示しています。
4.正しい。
総頸動脈は頸動脈鞘内で内側寄りに位置し、造影 CT では円形の高吸収血管として描出されます。
矢印は、内側寄りにある円形の造影血管を示しており、総頸動脈に一致します。
したがって、この選択肢が正答です。
5.誤り。
内頸静脈は総頸動脈の外側に位置し、総頸動脈より大きく楕円形に描出されることがあります。
提示画像の矢印は、外側の大きな静脈ではなく、内側寄りの円形血管を指しています。
そのため、内頸静脈ではありません。
覚えるポイント
- 頸部造影 CT では、黒い空気腔が気管です。
- 甲状腺は、気管の前外側にある軟部組織です。
- 頸動脈鞘内では、総頸動脈は内側寄り、内頸静脈は外側寄りです。
- 総頸動脈は円形で強く造影されます。
- 内頸静脈は総頸動脈より外側にあり、大きめに見えることがあります。
- この画像の矢印は、内側寄りの円形造影血管を示しており、総頸動脈です。
