77PM12|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
ガンマカメラで正しいのはどれか。 2 つ選べ。
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正解: 2・4
正答
2、4
この問題のポイント
この問題は 2つ選べ です。
ガンマカメラでは、NaI(Tl)シンチレータで γ 線を光に変換し、光電子増倍管で検出します。
その後、信号から次の情報を求めます。
- X、Y 信号:入射位置
- Z 信号:エネルギー情報
解説
ガンマカメラは、シンチレータ、光電子増倍管、位置演算回路、エネルギー演算回路、波高分析器などから構成されます。
γ 線が NaI(Tl)シンチレータに入射すると、相互作用によりシンチレーション光が発生します。この光を複数の光電子増倍管で受け、どの光電子増倍管にどれだけ強く光が入ったかをもとに入射位置を計算します。
位置計算には、抵抗マトリクス方式を用いた Anger 方式が代表的です。各光電子増倍管の出力を重み付けして、X 方向、Y 方向の位置を求めます。
一方、γ 線のエネルギーは、各光電子増倍管の出力を加算した Z 信号として扱います。この Z 信号を波高分析器で選別し、目的核種のフォトピークに対応するエネルギーウィンドウ内の信号を画像化します。
したがって、2 と 4 が正しいです。
ひっかけポイント
シンチレータを厚くすると検出効率は上がりやすくなりますが、光の広がりや斜入射の影響により空間分解能は低下しやすくなります。
「厚いほど分解能が高い」とは考えません。
選択肢の確認
1.誤り。
シンチレータが厚いほど γ 線の検出効率は上がりやすくなります。しかし、シンチレーション光の広がりや斜入射の影響が大きくなり、空間分解能は低下しやすくなります。
2.正しい。
ガンマカメラの位置計算では、複数の光電子増倍管から得られる出力を抵抗マトリクス方式で処理し、X、Y 位置を求めます。これは Anger 方式の基本です。
3.誤り。
ガンマカメラで用いられる NaI(Tl)シンチレータは、一般に数 mm から 1 cm 程度の厚さです。2 インチ程度は通常のガンマカメラ用としては厚すぎます。
4.正しい。
エネルギー演算では、各光電子増倍管の出力を加算して Z 信号を作ります。さらに波高分析器でエネルギーウィンドウを設定し、目的の γ 線エネルギーに対応する信号を選別します。
5.誤り。
入射 γ 線エネルギーが高くなると、NaI(Tl)中での光電吸収の確率は一般に低下し、コンプトン散乱の割合が増えます。したがって、エネルギーが高いほど光電吸収検出効率が高いとはいえません。
覚えるポイント
- ガンマカメラの位置情報は X、Y 信号で表します。
- エネルギー情報は Z 信号で表します。
- 位置計算には抵抗マトリクス方式が用いられます。
- エネルギー選別には波高分析器を用います。
- シンチレータを厚くすると検出効率は上がりやすいが、空間分解能は低下しやすくなります。