77PM59第77回 診療放射線技師国家試験 過去問

理工学・放射線科学放射線の生物学的効果と放射線治療温熱療法〈ハイパーサーミア〉

温熱療法で正しいのはどれか。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

温熱療法では、腫瘍を加温して細胞障害を高めます。

一般に、温度が高いほど細胞障害効果は強くなります。したがって、43 ℃よりも 45 ℃の方が効果が高いと考えます。

解説

温熱療法は、腫瘍組織をおよそ 42〜45 ℃程度に加温し、腫瘍細胞を障害する治療法です。

腫瘍組織は血流が不均一で、低酸素、低栄養、低 pH になりやすい特徴があります。このような環境では、正常組織よりも熱に弱くなることがあります。

加温効果は温度と時間に強く依存します。特に 43 ℃付近を超えると、温度上昇により細胞障害が急速に増加します。そのため、43 ℃より 45 ℃の方が治療効果は高くなります。

一方、連日加温を行うと、細胞が熱に慣れる熱耐性が生じることがあります。これは heat shock protein などの誘導によるもので、感受性が上がるとは限りません。

ひっかけポイント
温熱療法では、低 pH、低酸素、低栄養の腫瘍細胞が熱に弱くなりやすいです。
「pH が高いほど効果が高い」ではなく、低 pH 環境で効果が出やすいと整理します。

選択肢の確認

1.誤り。
温熱療法では、低 pH の腫瘍環境で熱感受性が高くなりやすいです。pH が高いほど効果が高いという記述は不適切です。

2.誤り。
連日の加温では、熱耐性が生じて感受性が低下することがあります。熱耐性には heat shock protein の関与が知られています。

3.正しい。
温熱療法の効果は温度に依存します。43 ℃よりも 45 ℃の方が細胞障害効果は高くなります。

4.誤り。
我が国でも温熱療法は実施されています。放射線治療や化学療法との併用が検討されることもあります。

5.誤り。
温熱療法では、細胞周期の中で S 期の細胞が比較的熱に感受性を示すとされます。G1 期で最も効果が高いという記述は不適切です。

覚えるポイント

  • 温熱療法は、腫瘍をおよそ 42〜45 ℃ に加温します。
  • 温度が高いほど、一般に細胞障害効果は強くなります。
  • 低 pH、低酸素、低栄養の腫瘍細胞は熱に弱くなりやすいです。
  • 連日加温では熱耐性が生じることがあります。
  • 温熱療法は放射線治療や化学療法と併用されることがあります。

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