78AM2|第78回 診療放射線技師国家試験 過去問
1.5 T MRI 装置で最小バンド幅 426 Hz、 スライス選択傾斜磁場が最大 20 mT・m-1 のときの最小スライス厚[mm]はどれか。
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正解: 2
正答
2.0.5
問題のポイント
MRIのスライス厚は、スライス選択方向にかける傾斜磁場の強さと、RFパルスのバンド幅で決まります。
スライス厚を薄くするには、
- RFパルスのバンド幅を小さくする
- スライス選択傾斜磁場を強くする
必要があります。
本問では「最小スライス厚」を問われているので、最小バンド幅と最大傾斜磁場を使って計算します。
使用する式
スライス厚 Δz は、次の式で求めます。
Δz = BW / (γ × G)
ここで、
- Δz:スライス厚
- BW:RFパルスのバンド幅
- γ:プロトンの磁気回転比
- G:スライス選択傾斜磁場
です。
プロトンの磁気回転比は、
γ = 42.6 MHz/T
として計算します。
計算
スライス選択傾斜磁場は、
20 mT/m = 0.020 T/m
です。
1 m あたりの周波数変化は、
42.6 × 10⁶ Hz/T × 0.020 T/m
= 852,000 Hz/m
となります。
これを 1 mm あたりに直すと、
852,000 Hz/m ÷ 1000
= 852 Hz/mm
です。
つまり、この条件では、スライス方向に1 mm移動すると共鳴周波数が852 Hz変化します。
バンド幅は426 Hzなので、
スライス厚 = 426 Hz ÷ 852 Hz/mm
= 0.5 mm
となります。
したがって、最小スライス厚は0.5 mmです。
他の選択肢との区別
1.0.2 mm
誤りです。
0.2 mmにするには、より小さいバンド幅またはより強い傾斜磁場が必要です。
2.0.5 mm
正しいです。
426 Hz ÷ 852 Hz/mm = 0.5 mm となります。
3.1.0 mm
誤りです。
1.0 mmは、バンド幅が852 Hzの場合などに相当します。本問のバンド幅は426 Hzなので、もっと薄い0.5 mmになります。
4.2.0 mm
誤りです。
スライス厚を過大に見積もっています。
5.5.0 mm
誤りです。
臨床でよく用いられる厚さに近い値ですが、本問の計算条件から求める最小スライス厚ではありません。
覚えるポイント
スライス厚の計算では、
スライス厚 = バンド幅 / (磁気回転比 × スライス選択傾斜磁場)
を使います。
また、最小スライス厚を求めるときは、
- バンド幅は最小値
- 傾斜磁場は最大値
を使います。
本問では、426 Hz ÷ 852 Hz/mm = 0.5 mm となるため、正答は2です。