78AM52第78回 診療放射線技師国家試験 過去問

基礎医学大要疾病と障害の基礎皮膚、頭頸部、感覚器

慢性放射線皮膚炎が先行病変となるのはどれか。

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正解: 3

正答

3.有棘細胞癌

問題のポイント

慢性放射線皮膚炎は、放射線被ばく後、長期間を経て皮膚に生じる慢性変化です。

皮膚萎縮、色素沈着・脱失、毛細血管拡張、潰瘍、角化などがみられ、長期的には皮膚悪性腫瘍の発生母地になることがあります。

このとき代表的に問題となるのが、有棘細胞癌です。

なぜ有棘細胞癌が正しいか

有棘細胞癌は、表皮の角化細胞由来の悪性腫瘍です。

慢性的な皮膚障害や瘢痕、潰瘍、放射線皮膚炎などが先行病変となり、その部位から有棘細胞癌が発生することがあります。

慢性放射線皮膚炎では、放射線によるDNA損傷や慢性炎症、皮膚組織の修復異常が長期間続きます。
そのため、時間の経過とともに有棘細胞癌を発生するリスクが高くなります。

したがって、慢性放射線皮膚炎が先行病変となるものは、3.有棘細胞癌です。

他の選択肢との区別

1.悪性黒色腫
誤りです。
悪性黒色腫はメラノサイト由来の悪性腫瘍です。紫外線や色素性母斑などとの関連が重要ですが、慢性放射線皮膚炎の代表的な続発腫瘍としては有棘細胞癌を選びます。

2.カポジ肉腫
誤りです。
カポジ肉腫は血管内皮系の腫瘍で、HHV-8感染や免疫不全との関連が知られます。慢性放射線皮膚炎の代表的な先行病変とはいえません。

3.有棘細胞癌
正しいです。
慢性放射線皮膚炎、瘢痕、慢性潰瘍などを背景に発生し得る皮膚癌です。

4.メルケル細胞癌
誤りです。
メルケル細胞癌は神経内分泌性の皮膚悪性腫瘍です。高齢者や免疫抑制状態などが関連しますが、慢性放射線皮膚炎の代表的続発癌ではありません。

5.成人T細胞白血病
誤りです。
成人T細胞白血病はHTLV-1感染に関連する血液悪性腫瘍です。皮膚炎の先行病変から発生する皮膚癌ではありません。

覚えるポイント

慢性刺激や慢性炎症が続く皮膚では、有棘細胞癌が発生しやすくなります。

有棘細胞癌の発生母地として覚えるもの:

  • 慢性放射線皮膚炎
  • 熱傷瘢痕
  • 慢性潰瘍
  • 日光角化症
  • 白板症

本問では、慢性放射線皮膚炎が先行病変となる代表的腫瘍として、有棘細胞癌が正答です。

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