78PM19|第78回 診療放射線技師国家試験 過去問
放射性医薬品投与2時間後のシンチグラムを別に示す。 投与部位はどれか。

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正解: 4
正答
4.皮下
この問題のポイント
提示されたシンチグラムから、放射性医薬品がどこに投与されたかを判断する問題です。
画像では、下肢に沿って細い線状の集積がみられ、鼠径部から骨盤内にかけてリンパ節と思われる集積もみられます。
また、足部付近には強い集積があり、ここが投与部位と考えられます。
このように、
- 足部に強い投与部位の集積がある
- 下肢に線状のリンパ管描出がある
- 鼠径部や骨盤内のリンパ節が描出されている
という所見から、リンパ流をみる検査、つまりリンパシンチグラフィの像と判断できます。
リンパシンチグラフィでは、放射性医薬品を皮下または皮内に投与して、リンパ管やリンパ節への移行を観察します。
したがって、投与部位は 皮下 です。
画像の見方
この画像では、下肢から骨盤方向へ向かって放射能が移動している様子がみられます。
特に注目する所見は次の通りです。
- 足部付近に強い集積がある
- 下肢に沿って細長い線状集積がみられる
- 鼠径部や骨盤内に結節状の集積がみられる
- 全身の血管内に均一に分布している像ではない
足部に投与された放射性医薬品が、リンパ管を通って鼠径リンパ節、骨盤内リンパ節へ流れている像と考えられます。
この分布は、静脈注射や経口投与ではなく、皮下投与後のリンパ流を反映した所見です。
なぜ皮下投与と判断するのか
リンパ管は、皮下組織や組織間隙から余分な液体や粒子を回収し、リンパ節を経由して体循環へ戻します。
そのため、放射性コロイドなどを皮下に投与すると、薬剤はリンパ管に取り込まれ、リンパ節へ移行します。
シンチグラムでは、リンパ管が線状に、リンパ節が点状または結節状に描出されます。
提示画像では、まさに下肢のリンパ管とリンパ節の流れが描出されているため、投与部位は皮下と判断します。
選択肢の確認
1.経口
誤りです。
経口投与であれば、消化管内への分布が主体になります。
この画像のように、足部から下肢リンパ管、鼠径リンパ節へ向かう線状集積は経口投与では説明しにくいです。
2.静脈
誤りです。
静脈注射であれば、薬剤は血流に乗って全身に分布します。
薬剤の種類によって肺、肝臓、腎臓、骨などに集積しますが、下肢リンパ管が線状に描出される像にはなりません。
3.動脈
誤りです。
動脈投与では、投与された動脈の支配領域に薬剤が流入します。
しかし、この画像のように足部からリンパ管を通ってリンパ節へ上行する分布とは異なります。
4.皮下
正しいです。
皮下に投与された放射性医薬品がリンパ管に取り込まれ、下肢のリンパ管や鼠径部・骨盤内のリンパ節へ移行しています。
提示画像の線状集積とリンパ節集積は、皮下投与後のリンパシンチグラフィに一致します。
5.脳脊髄腔
誤りです。
脳脊髄腔投与であれば、脳脊髄液の流れに沿って脊髄腔や頭蓋内が描出されます。
下肢リンパ管や鼠径リンパ節の描出は脳脊髄腔投与ではありません。
覚えるポイント
投与経路は、画像上の分布パターンから判断します。
- 経口:消化管に分布
- 静脈:血流に乗って全身や標的臓器に分布
- 動脈:動脈支配領域に分布
- 皮下:リンパ管・リンパ節が描出される
- 脳脊髄腔:脳脊髄液腔に沿って分布
この画像では、下肢の線状集積と鼠径部・骨盤内リンパ節の集積がみられます。
これは皮下投与後にリンパ流を描出している像です。
したがって、正しい選択肢は
4.皮下 です。
