78PM27|第78回 診療放射線技師国家試験 過去問
直線加速器で正しいのはどれか。2 つ選べ。
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正解: 1・4
正答
1.マグネトロンは自励発振管である。
4.炭素線治療装置の加速器の一部として用いられている。
この問題のポイント
直線加速器に関する装置構成を問う問題です。
この問題では、次の区別が重要です。
- マグネトロンとクライストロンの違い
- X線治療と電子線治療で使う部品の違い
- 光子線治療装置と粒子線治療装置の違い
- 進行波型加速管と定在波型加速管の違い
正しいのは、
マグネトロンは自励発振管である ことと、
炭素線治療装置で直線加速器が加速器系の一部として用いられる ことです。
解説
医療用直線加速器では、電子を高周波電場によって加速します。
この高周波を発生させる装置として、マグネトロンやクライストロンが使われます。
マグネトロンは、外部から別の発振器を必要とせず、自分でマイクロ波を発生するため、自励発振管 と呼ばれます。
一方、クライストロンは発振器ではなく、入力されたマイクロ波を増幅する増幅管です。
また、炭素線治療装置では、炭素イオンを最初に加速する入射器として直線加速器が用いられることがあります。
その後、シンクロトロンなどでさらに加速して治療に使います。
選択肢の確認
1.マグネトロンは自励発振管である。
正しいです。
マグネトロンはマイクロ波を自ら発生する自励発振管です。
医療用直線加速器の高周波源として使われます。
2.リッジフィルタが装着されている。
誤りです。
リッジフィルタは、主に陽子線や重粒子線治療でブラッグピークを広げるために用いられる装置です。
一般的な医療用直線加速器の構成要素として考えるものではありません。
3.スキャッタリングフォイルはX線治療に用いられる。
誤りです。
スキャッタリングフォイルは、電子線を散乱させて照射野を広げるために電子線治療で用いられます。
X線治療では、電子をターゲットに当ててX線を発生させ、平坦化フィルタなどを用います。
したがって、X線治療に用いられるという記述は不適切です。
4.炭素線治療装置の加速器の一部として用いられている。
正しいです。
炭素線治療装置では、炭素イオンを加速する加速器系の一部として直線加速器が使われます。
入射器として粒子を初期加速し、その後シンクロトロンなどで治療に必要なエネルギーまで加速します。
5.進行波型加速管は定在波型加速管に比べて単位長さ当たりの加速効率が良い。
誤りです。
一般に、定在波型加速管は進行波型加速管に比べて単位長さあたりの加速効率を高くしやすい構造です。
選択肢は逆の説明になっています。
覚えるポイント
直線加速器では、部品の役割をセットで覚えます。
- マグネトロン:自励発振管
- クライストロン:マイクロ波増幅管
- スキャッタリングフォイル:電子線を広げる
- ターゲット:電子を当ててX線を発生させる
- リッジフィルタ:粒子線でブラッグピークを広げる
- 定在波型加速管:単位長さあたりの加速効率が高い
- 炭素線治療装置:入射器などに直線加速器を用いる
この問題は2つ選ぶ問題なので、正しい選択肢は
1.マグネトロンは自励発振管である。
4.炭素線治療装置の加速器の一部として用いられている。
です。