37PM183第37回 管理栄養士国家試験 過去問

応用力試験第37回午後・問171〜200

次の文を読み「183」、「184」に答えよ。 K リハビリテーション病院に勤務する管理栄養士である。 患者は、88 歳、女性。数日前から、ろれつが回らなくなったため、急性期病院を受診した。頭部MRI の結果、脳梗塞と診断され入院した。意識はおおむね清明であったが、右片麻痺が認められた。入院翌日、38℃台の発熱、咳、痰を認め、急性肺炎と診断された。肺炎は軽快し、当院へ転院となった。 精査の結果、患者は嚥下障害が認められたため、摂食嚥下支援チームで対応することになった。日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類のコード0 jから、摂食嚥下リハビリテーションを開始することになった。その時の患者の姿勢である。最も適切なのはどれか。1 つ選べ。

解答・解説を見る

正解: 4

正答

4

この問題のポイント

右片麻痺のある嚥下障害患者に、嚥下訓練(コード0 j:ゼリーから開始)を行うときの姿勢の問題です。「健側を下にする」「頸部前屈」の2つの原則が問われています。

解説

この設問では、右片麻痺に伴って右側の嚥下機能も低下し、左側を機能の保たれた側として扱う設定です。左側を下にした側臥位をとると、重力によって食塊を左側へ誘導しやすくなります。

ただし、実際には手足の片麻痺だけから咽頭の通過しやすい側を断定できません。嚥下内視鏡検査や嚥下造影検査などの評価に基づき、摂食嚥下支援チームが姿勢を個別に決めます。

また、頸部は前屈(顎を引く姿勢)が基本です。顎を引くと咽頭と気管に角度がつき、気道に入りにくくなります。逆に頸部後屈(顎が上がった姿勢)は気道が一直線に開いて誤嚥しやすくなるため禁物です。

選択肢の確認

1.右側臥位、頸部後屈
最も適切とはいえない。本設問の設定では右側への食塊誘導は適さず、頸部後屈も気道へ流入しやすくなるため不適切です。

2.左側臥位、頸部後屈
最も適切とはいえない。左側臥位(健側を下)は正しいものの、頸部後屈は誤嚥を招く姿勢であり不適切です。

3.右側臥位、頸部前屈
最も適切とはいえない。頸部前屈は適切ですが、本設問では食塊を機能の保たれた左側へ誘導するため、左側臥位を選びます。

4.左側臥位、頸部前屈
最も適切である。本設問の設定では左側へ食塊を誘導し、頸部前屈で気道への流入を防ぐ組合せが適切です。実臨床では検査所見に基づいて通過しやすい側を確認します。

覚えるポイント

  • 本設問では右片麻痺に対して左側臥位を選ぶが、実臨床の姿勢は嚥下機能評価に基づき個別に決める。
  • 頸部は前屈(顎を引く)が原則。後屈は誤嚥の危険姿勢。
  • コード0 jは嚥下訓練用ゼリーで、嚥下リハビリの開始段階の食形態。

関連問題

37PM18237PM184
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)