111AM002|第111回 看護師国家試験 過去問

日本の令和元年(2019年)の死亡数に近いのはどれか。

解答・解説を見る

正解: 3

正答

3.138万人

この問題のポイント

人口動態統計による日本の年間死亡数の規模を問う問題です。選択肢は20万人刻みなので、正確な数値でなく「令和元年(2019年)の死亡数はおよそ138万人」という概数を覚えていれば解けます。同じ年の出生数と組み合わせて自然減の大きさまで理解しておくと、関連問題にも対応できます。

解説

問題文の手がかり

問われているのは「令和元年(2019年)」の「死亡数」です。選択肢は98万人から158万人まで20万人ずつ離れています。死亡数の規模と推移の方向を知っていれば、正答を1つに絞れます。

令和元年の人口動態の主な数値(人口動態統計・令和元年確定数)

  • 死亡数:1,381,093人(約138万人)。戦後最多を更新しました。
  • 死亡率(人口千対):11.2
  • 出生数:865,239人(約86万5千人)。統計開始以来、初めて90万人を下回りました。
  • 自然増減(出生数−死亡数):−515,854人。自然減が初めて50万人を超えました。
  • 死因順位:第1位 悪性新生物、第2位 心疾患、第3位 老衰、第4位 脳血管疾患、第5位 肺炎

死亡数が増え続けている理由

死亡数は1980年代以降おおむね増加が続いています。2003年には、昭和22年(1947年)以来56年ぶりに100万人を超えました。2005年には死亡数が出生数を上回り、統計上初めて自然減になりました。2007年以降は自然減が続いています。

死亡数が増える最大の理由は高齢化です。死亡する確率の高い高齢者が人口に占める割合が大きくなると、1人ひとりの死亡リスクが下がっていても、死亡の総数は増えます。そのため、年齢構成の影響を含む粗死亡率は上昇傾向にあります。一方、年齢構成の違いを補正した年齢調整死亡率は長期的に低下しています。この2つの指標の違いは頻出です。

令和元年以降の推移

この問題が問うのは、令和元年の約138万人です。その後の推移は次のとおりです。

  • 令和2年(2020年):約137万人で、前年よりわずかに減少しました。
  • 令和3年(2021年)以降:再び大きく増加しています。
  • 令和4年(2022年):約157万人
  • 令和5年(2023年):約158万人
  • 令和6年(2024年):約160万人で、初めて160万人を超えました。

国立社会保障・人口問題研究所の将来推計でも、2040年前後まで死亡数の増加が続くと見込まれています。国家試験では、実施年より2〜3年前の統計が問われることがよくあります。この問題も2022年実施で2019年の値を問うています。対象年を確認してから数値を思い出す習慣をつけてください。

看護実践とのつながり

死亡数が増え出生数が減る「多死社会」では、次のような取り組みの重要性が高まります。

  • 看取りの場の確保
  • 在宅医療・訪問看護の充実
  • 地域包括ケアシステムの構築
  • アドバンス・ケア・プランニング(人生会議)の推進

死亡数の規模は、これらの政策が必要とされる背景として理解しておくとよいでしょう。

選択肢の確認

1.98万人:死亡数がまだ100万人に届いていなかった2001〜2002年(平成13〜14年)頃の水準です。令和元年の約138万人より40万人も少ない値です。死亡数は2003年に再び100万人を超えて以降も増え続けているので、令和元年の値としては小さすぎます。同じ年の出生数(約86万人)と取り違えないよう、出生数と死亡数はセットで覚えましょう。

2.118万人:2009〜2010年(平成21〜22年)頃にあたる水準です。当時の死亡数はおよそ114万〜120万人でした。その後も高齢化に伴って増加が続き、令和元年には約138万人に達しています。したがって、令和元年に近い値とはいえません。死亡数の「増加傾向」だけを覚えていて、10年ほど前の規模で止まっている受験生が選びやすい選択肢です。

3.138万人:正答。人口動態統計(令和元年確定数)の死亡数は1,381,093人で、約138万人です。同じ年の出生数は約86万5千人なので、自然減は約51万6千人となり、初めて50万人を超えました。

4.158万人:令和元年の実際の値より約20万人多く、出題当時にはまだ達していない水準でした。その後、令和4年(2022年)に約157万人、令和5年(2023年)に約158万人と、この規模に達しています。現在の最新値を覚えている人が対象年を取り違えると選んでしまうおそれがあるため、何年の統計が問われているかを必ず確認しましょう。

覚えるポイント

  • 令和元年(2019年)の人口動態は「出生約86万5千人・死亡約138万人・自然減約51万6千人」です。出生数は初めて90万人割れ、自然減は初めて50万人超となりました。
  • 死亡数は1980年代以降おおむね増加しています。2003年に昭和22年(1947年)以来56年ぶりに100万人を超えました。2005年に初めて自然減となり、2007年以降は自然減が続いています。
  • 死亡数の増加は高齢化によるものです。粗死亡率は上昇傾向ですが、年齢調整死亡率は長期的に低下しています。
  • 令和元年の死因順位は、悪性新生物、心疾患、老衰、脳血管疾患、肺炎の順です。老衰が上位にあることも高齢化の表れです。
  • 統計問題では、実施年と対象年を必ず確認します。その後の死亡数は令和4年に約157万人、令和6年に約160万人と増加が続いています。この増加は、多死社会への対応(在宅看取り・地域包括ケア・人生会議)の背景になっています。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

問題文・正答・解説に誤りを見つけたら、この問題の誤りを報告する([email protected])までお知らせください。確認して修正します。

関連問題

← 111AM001111AM003 →
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)