111AM090|第111回 看護師国家試験 過去問

100 mg/5 mLと表記された注射薬を75 mg与薬するのに必要な薬液量を求めよ。ただし、小数点以下第2位を四捨五入すること。解答:①.②mL ① ② 0 0 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5 6 6 7 7 8 8 9 9

2つ選択
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正解: 4・19

正答

① 3・② 8

求める薬液量は3.8 mLです(計算値3.75 mLを小数点以下第2位で四捨五入します)。

この問題のポイント

注射薬のラベル表記(100 mg/5 mL)から、指示量75 mgを含む薬液量(mL)を求める与薬計算の問題です。表記を1 mLあたり20 mgに直すか比例式を立てると3.75 mLが得られ、「小数点以下第2位を四捨五入」の指示に従って3.8 mLと答えます。薬物の量(mg)と薬液の量(mL)を区別すること、丸めを指示された桁で最後に1回だけ行うことが判断の鍵です。

解説

まず、問題文から計算に必要な情報を取り出します。「100 mg/5 mL」は、薬液5 mLの中に薬物が100 mg含まれていることを示す表記で、この注射薬の濃度を表しています。「75 mg与薬する」の75 mgは、与える薬物の量(指示量)です。求めるのは注射器で量り取る薬液の体積(mL)なので、mgで示された指示量をmLに換算する問題です。解答は各桁の数字を選ぶ形式で、「①.②mL」の①が一の位、②が小数第1位にあたります。「小数点以下第2位を四捨五入」は、答えを小数第1位まで示すという指示です。

与薬量の計算は、**必要な薬液量(mL)=指示量(mg)÷濃度(mg/mL)**という関係にまとめられます。「○mg/○mL」の表記は、1 mLあたりの量に直してから使うと間違えにくくなります。この問題は、次のどの方法で解いても同じ結果になります。

  • 1 mLあたりの量から求める:濃度は100 mg÷5 mL=20 mg/mLなので、75 mg÷20 mg/mL=3.75 mLです。
  • 比例式で求める:100 mg:5 mL=75 mg:x mLとおくと、100×x=5×75=375となり、x=3.75 mLです。
  • 割合で求める:75 mgは100 mgの3/4なので、薬液も5 mLの3/4が必要になり、5×3/4=3.75 mLです。

3.75 mLの小数点以下第2位は5です。四捨五入では5以上を切り上げるので、小数第1位の7が8になって3.8 mLとなり、①は3、②は8と決まります。この結果は、この注射薬を3.8 mL(計算上は3.75 mL)量り取れば指示された75 mgを与薬できる、という意味です。途中の値を丸めてから計算を続けると結果がずれることがあるため、丸めは計算の最後に1回だけ行います(この問題は途中の値が割り切れるので影響しません)。

答えが出たら、逆算と概算で確かめます。3.75 mL×20 mg/mL=75 mgで指示量と一致し、四捨五入後の3.8 mLでは76 mgとなります(1 mgの差は丸めによるものです)。また、指示量75 mgは表記の100 mgより少ないので、必要な薬液量は5 mL未満のはずです。100 mgの半分(50 mg、薬液2.5 mL)よりは多いので、答えは2.5 mLと5 mLの間に入ると見当がつきます。この見当があれば、表記の分母(5 mL)の見落としや割る向きの取り違えにすぐ気づけます。一方、3.7と3.8の違いのような丸め方の誤りは見当では見抜けないので、最後に設問の指示を読み直します。

臨床では、指示量が薬物の量(mg)で示されたとき、看護師が薬剤の表記から薬液量(mL)に換算して準備します。mgとmLの取り違えや計算の誤りは、過量投与や過少投与に直結する医療事故の原因になります。同じ薬剤でも含有量や容量の異なる規格があるため、準備のたびにラベルの表記を確認し、与薬の6R(正しい患者、正しい薬剤、正しい目的、正しい用量、正しい用法、正しい時間)に沿って確かめます。計算結果が見当から外れるときは、そのまま準備せずに再計算し、必要に応じて医師や薬剤師に確認します。準備した薬液は、施設の手順に従って複数人で確認します。

関連して、パーセント濃度(w/v%)は100 mLあたりのg数を表すので、1%=1 g/100 mL=10 mg/mLと換算できます。点滴の滴下数は、1分間の滴下数=輸液量(mL)×1 mLあたりの滴数÷所要時間(分)で求めます。輸液セットは、一般用(成人用)が1 mL約20滴、微量用(小児用)が1 mL約60滴のものが標準的です。

選択肢の確認

① 0:1 mL未満の薬液に含まれる薬物は、多くても0.9 mL分の18 mgで、指示量75 mgに遠く及びません。表記の分母「5 mL」を見落として濃度を100 mg/mLと読み、75÷100=0.75から0.8 mLとする誤りでこの数字になります。

① 1:1 mL台の薬液に含まれる薬物は20〜38 mgで、多くても指示量の約半分です。表記の100 mgを指示量75 mgで割って1.33…とする誤りで選びやすい数字ですが、mgをmgで割っても単位がmLにならないことから式の誤りに気づけます。

① 2:2 mL台の薬液に含まれる薬物は最大でも58 mgで、指示量75 mgに17 mg以上足りません。過少投与では期待した治療効果が得られないおそれがあります。

① 3:正答。75 mg÷20 mg/mL=3.75 mLを小数点以下第2位で四捨五入すると3.8 mLとなり、一の位にあたる①は3です。3 mL台の薬液には60〜78 mgが含まれ、指示量75 mgがこの範囲に収まることとも合致します。

① 4:4 mL台の薬液は4 mLでも80 mgあり、どの量でも指示量75 mgを上回ります。3.75を小数点以下第1位で四捨五入して整数の4にするとこの数字になりますが、設問は第2位の四捨五入を指示しています。

① 5:表記の5 mLをそのまま用いると100 mgとなり、指示量より25 mg多い、約1.3倍の過量投与になります。指示量が表記の100 mgより少ない以上、必要な薬液量は5 mL未満になるはずです。

① 6:6 mL台の薬液には120〜138 mgが含まれ、指示量75 mgのおよそ1.6〜1.8倍の過量です。表記の5 mL(100 mg)を超える量なので、計算結果がこの範囲になったら式の立て方を見直します。

① 7:7 mL台の薬液には140〜158 mgが含まれ、指示量75 mgの約2倍に達する重大な過量になります。答えは2.5 mLから5 mLの間に入るという概算からも大きく外れています。

① 8:8 mL台の薬液には160〜178 mgが含まれ、指示量75 mgの2倍を超えます。答えに濃度20 mg/mLを掛けて指示量に戻るかを確かめる検算で、すぐに誤りと分かります。

① 9:9 mL台の薬液には180〜198 mgが含まれ、指示量75 mgの約2.4〜2.6倍になります。表記の5 mLの2倍近い薬液量であり、指示量が100 mgに満たないこの問題では候補になりません。

② 0:①が3のとき②が0なら3.0 mLで、含まれる薬物は60 mgとなり、指示量より15 mg少なくなります。3.75の小数部分を切り捨てて3 mLとするとこの数字になりますが、設問は小数第1位まで求めています。

② 1:3.1 mLでは62 mgとなり、指示量より13 mg少なくなります。計算値3.75の小数第1位は7で、第2位の扱い方によって7か8にしかならないため、1は入りません。

② 2:3.2 mLでは64 mgにとどまり、指示量より11 mg不足します。正しい薬液量3.75 mLより0.55 mL少なく、四捨五入で生じる誤差(0.05 mL、薬物1 mg)とは比べものにならない差です。

② 3:3.3 mLでは66 mgで、指示量より9 mg少なくなります。表記量を指示量で割った誤答(100÷75≒1.3)の小数第1位にあたる数字で、正しい式からは得られません。

② 4:3.4 mLでは68 mgで、指示量より7 mg少なくなります。75 mgは100 mgの4分の3なので、薬液も5 mLの4分の3にあたる3.75 mLが必要であり、3.4 mLでは足りません。

② 5:3.5 mLでは70 mgで、指示量より5 mg少なくなります。5は計算値3.75のうち四捨五入の判断に使う小数点以下第2位の数字であり、②に入れる小数第1位の数字ではありません。

② 6:3.6 mLでは72 mgで、指示量より3 mg少なくなります。計算値3.75は四捨五入しても切り捨てても3.6にはならず、この数字を選ぶ根拠はありません。

② 7:3.75の小数点以下第2位を切り捨てると3.7 mL(74 mg)になりますが、設問の指示は四捨五入で、第2位が5なので切り上げます。四捨五入と切り捨てを取り違えるとこの数字を選ぶことになります。

② 8:正答。3.75の小数点以下第2位は5なので切り上げて3.8 mLとなり、小数第1位にあたる②は8です。3.8 mLに含まれる薬物は76 mgで、指示量との1 mgの差は、設問の指示どおりに丸めた結果として生じたものです。

② 9:3.9 mLでは78 mgとなり、指示量を3 mg上回ります。3.75は四捨五入しても切り上げても3.8にしかならず、3.9になる丸め方はありません。

覚えるポイント

  • 必要な薬液量(mL)=指示量(mg)÷濃度(mg/mL)です。「100 mg/5 mL」のような表記は、まず1 mLあたりの量(20 mg/mL)に直します。
  • 比例式(表記の含有量:表記の薬液量=指示量:x)や割合(75 mgは100 mgの3/4なので、5 mLの3/4で3.75 mL)で解いても同じ答えになります。
  • 「小数点以下第2位を四捨五入」は答えを小数第1位まで示すという指示で、丸めは最後に1回だけ行います。3.75は3.8であり、切り捨ての3.7や整数に丸めた4と取り違えないようにします。
  • 検算は「答え×濃度が指示量に戻るか」と「指示量が表記の含有量より少なければ、薬液量も表記の量より少ないか」の2点で行います。
  • 関連する換算として、1%(w/v)=1 g/100 mL=10 mg/mLです。1分間の滴下数=輸液量(mL)×1 mLあたりの滴数÷所要時間(分)で、一般用輸液セットは1 mL約20滴、微量用は1 mL約60滴です。
  • 与薬の準備では6R(患者・薬剤・目的・用量・用法・時間)を確認し、mgとmLを取り違えないようにします。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

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