112AM004|第112回 看護師国家試験 過去問
休憩時間を除いた1週間の労働時間で、超えてはならないと労働基準法で定められているのはどれか。
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正解: 3
正答
3.40時間
この問題のポイント
労働基準法第32条が定める法定労働時間を問う問題です。「休憩時間を除いた」「1週間」「超えてはならない」という言葉から、職場ごとの所定労働時間や時間外労働の上限ではなく、法律が定める労働時間の上限そのものを答えればよいと分かります。「週40時間・1日8時間」をセットで覚え、時間外労働の月の上限である45時間などの紛らわしい数字と区別できるかが鍵です。
解説
問題文の手がかり
「休憩時間を除いた」「1週間の労働時間」「超えてはならない」という表現は、労働基準法第32条の条文の言い回しとほぼ同じです。この条文は、使用者は労働者に休憩時間を除き1週間について40時間を超えて労働させてはならず、1週間の各日についても休憩時間を除き1日8時間を超えて労働させてはならない、と定めています。これを法定労働時間といいます。
法定労働時間と所定労働時間
- 法定労働時間:法律が定める上限で、1週40時間、1日8時間です。
- 所定労働時間:就業規則などで職場ごとに決める労働時間です。法定労働時間の範囲内であれば、週35時間のように短く定めることもできます。
なお、常時10人未満の労働者を使用する保健衛生業・商業・接客娯楽業などには、週44時間とする特例があります。ただし一般的な原則は週40時間です。
法定労働時間を超えて働かせる場合
法定労働時間を超えて働かせたり、法定休日に働かせたりするには、労働者の過半数で組織する労働組合(ない場合は労働者の過半数代表者)と書面で協定を結び、労働基準監督署長に届け出る必要があります。これが第36条に基づく三六(さぶろく)協定です。この場合、使用者は割増賃金を支払わなければなりません。割増率は、時間外労働が25%以上、休日労働が35%以上、深夜業(22時〜翌5時)が25%以上です。
2019年施行の働き方改革関連法により、時間外労働の上限は原則として月45時間・年360時間と法律で定められました。臨時的な特別の事情がある場合でも、年720時間以内、単月100時間未満(休日労働を含む)、2〜6か月の平均80時間以内(休日労働を含む)とされ、月45時間を超えられるのは年6か月までです。
休憩・休日
- 休憩:労働時間が6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間を、労働時間の途中に与えます。休憩は原則として一斉に与えますが、病院などの保健衛生業は交代で取ることが認められています。
- 休日:毎週少なくとも1回、または4週間を通じて4日以上です。
看護の現場とのつながり
病棟の交代制勤務では、2交代制の夜勤のように1日8時間を超える勤務があります。これは1か月単位の変形労働時間制などを用い、一定期間を平均して週40時間以内に収めることで認められています。
始業前の情報収集や着替え、義務づけられた研修なども、使用者の指揮命令下にあれば労働時間に含まれます。過重労働は疲労による医療事故や離職につながるため、労働時間の管理は看護管理と医療安全の両面で重要です。
妊産婦が請求した場合、変形労働時間制であっても1日8時間・週40時間を超えて働かせることはできません。時間外労働、休日労働、深夜業もさせることはできません。
選択肢の確認
1.30時間:労働基準法に週30時間という労働時間の上限規定はなく、30時間を超えて働かせても直ちに違法にはなりません。30時間という数字は、週の所定労働時間が30時間未満かつ週4日以下の労働者について、年次有給休暇を日数に比例して付与する基準に出てきます。育児時間の「1日2回各30分以上」とも混同しないようにしましょう。
2.35時間:週35時間は、就業規則で所定労働時間として定めることはできますが、法律上の上限ではありません。法定労働時間より短い所定労働時間は認められます。35という数字は、休日労働の割増賃金率「35%以上」と取り違えやすいので注意が必要です。
3.40時間:正答。労働基準法第32条は、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて労働させてはならないと定めています。あわせて1日8時間も上限とされており、両方を満たすことが原則です。
4.45時間:週45時間は法定労働時間の40時間を超えるため、上限としては誤りです。45という数字は、三六協定による時間外労働の原則的な上限「月45時間」や、6時間を超える勤務の休憩時間「45分以上」と混同しやすい数字です。小規模な保健衛生業などの特例は週44時間であり、45時間ではありません。
覚えるポイント
- 法定労働時間(労働基準法第32条):休憩を除き1週40時間・1日8時間。小規模な保健衛生業などの特例は週44時間。
- 法定労働時間を超える場合は、三六協定の締結と届出が必要です。割増賃金は時間外・深夜が25%以上、休日が35%以上です。
- 時間外労働の上限は原則月45時間・年360時間です(週の上限と混同しない)。
- 休憩は6時間超で45分以上、8時間超で1時間以上を労働時間の途中に与えます。休日は毎週1回以上、または4週4日以上です。
- 交代制勤務は変形労働時間制を用い、一定期間の平均で週40時間以内に収めます。
- 母性保護の規定として、産前6週間(多胎14週間)は請求により休業でき、産後8週間は就業が禁止されます。妊産婦が請求した場合は時間外・休日労働と深夜業が制限されます。1歳未満の子を育てる女性には、育児時間として1日2回各30分以上が認められます。
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