112AM005|第112回 看護師国家試験 過去問
介護保険法における要支援および要介護認定の状態区分の数はどれか。
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正解: 1
正答
4.7
この問題のポイント
介護保険法による要介護認定の区分数を問う知識問題です。問題文が「要支援および要介護」と両方を指定しているため、要支援1・2の2区分と要介護1〜5の5区分を合わせて数えます。認定されなかった場合の「非該当(自立)」は区分数に含めません。
解説
認定区分の内訳
介護保険法の要介護認定・要支援認定は、介護や支援が必要な状態かどうかと、必要な場合はその程度を判定するものです。問題文の「状態区分」は、法律でいう要支援状態区分と要介護状態区分を指し、合わせて次の7区分になります。要支援1から要介護5に向かうほど重い状態を表します。
- 要支援状態区分:要支援1・要支援2(2区分)
- 要介護状態区分:要介護1・要介護2・要介護3・要介護4・要介護5(5区分)
どちらにも当てはまらない場合は「非該当(自立)」と判定されますが、これは状態区分ではありません。非該当の人も、市町村が行う介護予防・日常生活支援総合事業を利用できる場合があります。
要支援と要介護の違い
要支援は、日常生活の一部に支援が必要で、適切な支援によって状態の悪化防止や改善が期待できる状態です。介護予防を目的とする予防給付の対象になり、介護予防サービス計画(介護予防ケアプラン)は原則として地域包括支援センターが作成します。
要介護は、入浴・排泄・食事などの基本的な日常生活動作について、継続して常時介護を要すると見込まれる状態です。介護給付の対象になり、居宅サービス計画は居宅介護支援事業所の介護支援専門員(ケアマネジャー)が作成します。施設サービス(介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院など)を利用できるのは要介護者だけです。介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)への新規入所は、2015年4月から原則として要介護3以上となっています。
退院支援や在宅療養の調整では、認定の有無と区分によって、使えるサービスの種類、区分支給限度基準額(居宅サービスの利用上限)、ケアプランの作成者、施設に入所できるかどうかが変わります。看護師は、要介護状態が見込まれる患者に早めの申請を勧め、地域包括支援センターやケアマネジャーと連携する役割を担います。
認定の手続き
- 本人または家族が市町村(保険者)に申請します。地域包括支援センターなどが申請を代行することもできます。
- 認定調査員が訪問して心身の状況を調べ、市町村の依頼を受けた主治医が主治医意見書を作成します。
- 認定調査の結果などをもとに、コンピュータで一次判定を行います。一次判定では、介護の手間を時間に換算した「要介護認定等基準時間」を推計し、その長さで区分を判定します。これは実際に家庭で介護している時間ではなく、介護の手間の多さを表す物差しです。病名や病気の重さではなく、介護の手間で判定する点が重要です。
- 保健・医療・福祉の専門家で構成され、市町村に置かれる介護認定審査会が、一次判定の結果に認定調査の特記事項や主治医意見書の内容を加えて二次判定を行います。その結果に基づいて市町村が認定します。
認定は原則として申請日から30日以内に行われ、その効力は申請日にさかのぼります。有効期間は、新規と区分変更では原則6か月、更新では原則12か月です。状態が変わったときは、有効期間中でも区分変更を申請できます。認定結果に不服がある場合は、都道府県に置かれる介護保険審査会に審査請求ができます。
なお、65歳以上の第1号被保険者は原因を問わず認定の対象になります。一方、40〜64歳の医療保険加入者である第2号被保険者は、特定疾病(末期がん、関節リウマチなど16疾病)が原因で介護が必要になった場合に限って対象となります。
7区分になった経緯
2000年4月の施行当初、区分は「要支援」と「要介護1〜5」の6区分でした。2005年の介護保険法改正(2006年4月施行)で、介護予防を重視した新予防給付が創設され、区分は次のように再編されました。
- 旧「要支援」に相当する区分は「要支援1」になりました。
- 旧「要介護1」に相当する人は、状態の維持・改善の可能性に応じて振り分けられました。可能性が高い人は新設の「要支援2」になりました。認知機能の低下などで予防給付を適切に利用することが難しい人や、心身の状態が不安定で短期間に重くなるおそれがある人は「要介護1」になりました。
こうして全体で7区分になり、出題当時も現在も7区分です。分かれたのは旧「要支援」ではなく旧「要介護1」なので、要支援2と要介護1は要介護認定等基準時間の範囲が同じです。基準時間は、要支援1が25分以上32分未満、要支援2と要介護1がともに32分以上50分未満です。32分以上50分未満の人は、認知機能の低下や状態の安定性の評価によって、要支援2か要介護1かに分けられます。要支援2と要介護1の違いは、介護の手間の量よりも、状態の維持・改善が見込めるかどうかにあると理解しておきましょう。
選択肢の確認
1.4:要支援の2区分と要介護の5区分を合わせると7区分になるので、4区分は当てはまりません。「4」で紛らわしいのは、障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)のランクJ・A・B・Cの4ランクです。これは認定調査や主治医意見書で使う指標で、要介護認定の区分とは別のものです。
2.5:要介護1〜5の5区分だけを数え、要支援1・2を落としたときに選びやすい数です。要介護状態区分の数だけを問われたのであれば、5区分が正しい数になります。しかし、問題文は「要支援および要介護」と両方を問うているので、要支援の2区分を加えて7区分になります。
3.6:介護保険法の施行当初(2000年4月)の区分数(要支援と要介護1〜5)です。2006年4月施行の改正で要支援1・2と要介護1〜5の7区分に再編された後は当てはまりません。障害者総合支援法の障害支援区分(区分1〜6)の数とも取り違えやすいので注意が必要です。
4.7:正答。要支援1・2の2区分と要介護1〜5の5区分を合わせた7区分が、出題当時も現在も介護保険法の状態区分です。非該当(自立)は区分に含めません。
覚えるポイント
- 要介護認定は要支援1・2と要介護1〜5の計7区分です。非該当(自立)は区分に含めません。施行当初の6区分、障害支援区分の区分1〜6、障害高齢者の日常生活自立度の4ランク(J・A・B・C)と混同しないようにします。
- 2006年4月施行の改正で、旧要支援は要支援1になり、旧要介護1は要支援2と要介護1に振り分けられました。要支援2と要介護1は要介護認定等基準時間の範囲が同じ(32分以上50分未満)で、認知機能の低下や状態の安定性で区別します。
- 要支援は予防給付の対象で、介護予防ケアプランは原則として地域包括支援センターが作成します。要介護は介護給付の対象で、ケアプランは介護支援専門員が作成します。施設サービスを利用できるのは要介護者だけで、特別養護老人ホームへの新規入所は原則要介護3以上です。
- 認定の流れは、市町村へ申請 → 訪問調査と主治医意見書 → コンピュータによる一次判定 → 介護認定審査会による二次判定 → 市町村が認定、です。判定は病名や重症度ではなく介護の手間(要介護認定等基準時間)で行います。認定は原則30日以内に行われ、効力は申請日にさかのぼります。
- 有効期間は、新規・区分変更が原則6か月、更新が原則12か月です。不服申立て先は都道府県の介護保険審査会です。
- 第2号被保険者(40〜64歳)は、特定疾病(16疾病)が原因の場合に限って認定の対象になります。
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