112PM001|第112回 看護師国家試験 過去問

令和元年(2019年)の0歳男児の平均余命はどれか。

解答・解説を見る

正解: 2

正答

2.81.4年

この問題のポイント

「0歳の平均余命」は「平均寿命」と同じ意味です。まずこの言い換えに気づけるかが鍵になります。そのうえで、令和元年(2019年)簡易生命表の平均寿命が男性81年台・女性87年台で、男女差が約6年あることを押さえていれば解けます。選択肢は3年刻みで並び、男性の値、男女の中間の値、女性の値が含まれている点に注意します。

解説

平均余命と平均寿命

平均余命は、ある年齢の人があと平均何年生きられるかを示す期待値です。その年の年齢別死亡率がこの先も変わらないと仮定して計算します。0歳の平均余命を特に平均寿命と呼びます。問題文の「0歳男児の平均余命」は、「男性の平均寿命」を尋ねていることになります。

平均寿命には次の特徴があり、その集団の保健医療福祉の水準を総合的に示す指標として国際比較にも使われます。

  • 乳児から高齢者まで、すべての年齢の死亡状況を1つの数値にまとめたものです。
  • 実際に亡くなった人の平均年齢(平均死亡年齢)とは別のものです。
  • 年齢別死亡率だけから求めるため、人口の年齢構成の影響を受けません。高齢者の多い集団では平均死亡年齢が高くなりますが、平均寿命は年齢構成に左右されません。

生命表の種類

平均余命は、厚生労働省が作成する生命表で公表されます。

  • 簡易生命表:人口推計と人口動態統計(概数)をもとに、毎年作成されます。
  • 完全生命表:国勢調査人口と人口動態統計(確定数)をもとに、5年ごとに作成されます。

令和元年の値と推移

令和元年簡易生命表では、平均寿命は男性81.41年、女性87.45年でした。いずれも当時の過去最高です。男女差は約6年で、女性のほうが長い状態が続いています。したがって、0歳男児の平均余命は81.4年です。

推移の目安も押さえておきます。男性の平均寿命が初めて80年を超えたのは平成25年(2013年)です。令和元年の男性が70年台ということはありません。

その後の動きは次のとおりです。

  • 令和2年は男女とも過去最高を更新しました。
  • 令和3年・4年は、新型コロナウイルス感染症などによる死亡の増加の影響で、2年続けて前年を下回りました。
  • それでも、男性81年台・女性87年台という大枠は変わっていません。

健康寿命との関係

あわせて問われやすいのが健康寿命です。健康寿命は、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間を指します。国民生活基礎調査の「日常生活への影響」に関する回答と生命表を組み合わせて算出します。

令和元年の健康寿命は男性72.68年、女性75.38年でした。平均寿命との差は、男性で約9年、女性で約12年です。この差は、日常生活に何らかの制限を抱えて過ごす期間にあたります。女性は平均寿命が長い一方で、この期間も長くなっています。

健康日本21(第二次)では「健康寿命の延伸と健康格差の縮小」が中心的な目標でした。平均寿命の延びを上回る健康寿命の延びを目指し、次のような取り組みが進められています。

  • 生活習慣病の発症予防と重症化予防
  • 介護予防とフレイル対策

看護職が地域診断や保健指導を行う際にも、平均寿命と健康寿命の差は、介護予防や生活習慣病対策の必要性を示す基本的な指標になります。

選択肢の確認

1.78.4年:令和元年の男性の平均寿命(81.41年)より3年ほど短い値です。2000年代前半ごろの男性の水準に相当します。男性の平均寿命は平成25年に初めて80年を超えており、令和元年に70年台ということはありません。平均寿命が戦後ほぼ一貫して延びてきた流れを知っていれば、過去の水準だと判断できます。

2.81.4年:正答。令和元年簡易生命表の男性の平均寿命は81.41年です。0歳の平均余命は平均寿命そのものなので、これが該当します。

3.84.4年:男性(81.41年)と女性(87.45年)の平均寿命のちょうど中間にあたる値です。男女を区別しない数値と取り違えさせるための選択肢と考えられます。生命表では平均寿命を男女別に示すのが基本であり、問題は男児を問うているので該当しません。

4.87.4年:令和元年の女性の平均寿命(87.45年)に相当する値です。男女を取り違えると選んでしまいます。男性は女性より約6年短いことを押さえておけば除外できます。

覚えるポイント

  • 平均余命は、その年の年齢別死亡率が続くと仮定したときに、ある年齢の人があと何年生きられるかの期待値です。0歳の平均余命が平均寿命です。
  • 平均寿命は年齢構成の影響を受けない総合的な健康指標で、平均死亡年齢とは別物です。
  • 令和元年(2019年)簡易生命表の平均寿命は、男性81.41年、女性87.45年です。男女差は約6年で、女性が長いです。
  • 簡易生命表は毎年、完全生命表は国勢調査をもとに5年ごとに作成されます。
  • 令和元年の健康寿命は男性72.68年、女性75.38年です。平均寿命との差は男性約9年、女性約12年で、この差を縮めることが健康日本21の方向性です。
  • 令和3年・4年は新型コロナウイルス感染症などの影響で平均寿命が低下しましたが、男性81年台・女性87年台という水準は変わっていません。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

問題文・正答・解説に誤りを見つけたら、この問題の誤りを報告する([email protected])までお知らせください。確認して修正します。

関連問題

← 113AM120112PM002 →
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)