112PM009|第112回 看護師国家試験 過去問
家族成員の最少人数はどれか。
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正解: 3
正答
3.2人
この問題のポイント
家族の定義を問う基本問題です。家族は成員どうしの「関係」によって成り立つ集団で、関係は相手がいなければ生まれないため、2人以上が必要になります。1人でも成立する「世帯(単独世帯)」と混同しないことが判断の鍵です。
解説
家族の定義
家族看護学でよく引用されるフリードマンの定義では、家族は「絆を共有し、情緒的な親密さによって互いに結び付いた、しかも家族であると自覚している、2人以上の成員」とされます。社会学でも、家族は夫婦・親子・きょうだいなど少数の近親者を主な構成員とし、成員どうしの深い感情的なかかわりで結ばれた集団と説明されます。
どちらの定義も、家族を「人と人との関係」でとらえています。情緒的な結び付き、役割の分担、相互作用は、相手がいて初めて生じます。そのため家族が成立する最少人数は2人です。
フリードマンの定義には、血縁・婚姻・同居が条件として入っていません。事実婚のパートナー、同性のパートナー、離れて暮らす親子なども、本人たちが家族と自覚していれば家族に含まれます。現代の看護は、家族をこのように広くとらえる考え方に立っています。
家族と世帯の違い
混同しやすいのが「世帯」です。国民生活基礎調査などの統計では、世帯を「住居と生計を共にする者の集まり、または独立して住居を維持し、もしくは独立して生計を営む単身者」と定義しています。つまり世帯は1人でも成立し、これを単独世帯といいます。
家族は関係を基準にした概念、世帯は住居と生計という暮らしの単位を基準にした概念です。一人暮らしの人は1つの世帯ですが、1人だけでは家族を構成できません。逆に、単身赴任中の親や別居している親子は世帯が別でも同じ家族です。
家族の形態
- 核家族:夫婦のみ、夫婦と未婚の子、ひとり親と未婚の子からなる家族です。夫婦のみの世帯や、ひとり親と子1人の世帯は2人で構成されます。この点からも、2人で家族が成り立つことがわかります。
- 拡大家族:核家族に祖父母や既婚の子の家族などが加わった形態です。
- 定位家族と生殖家族:定位家族は自分が生まれ育った家族、生殖家族は自分が結婚などによって新たにつくる家族です。
看護実践とのつながり
家族看護では、患者個人だけでなく家族全体を1つの単位(システム)としてとらえます。1人の成員に起きた変化(発病、入院、介護の開始など)は、ほかの成員や家族全体の役割・関係に影響するためです。
近年は単独世帯や夫婦のみの世帯が増え、平均世帯人員は減少傾向にあります。家族の介護力を前提にせず、社会資源を組み合わせた支援を考える必要があります。
また、法律上の親族の範囲と、本人が家族と考える人は一致しないことがあります。キーパーソンや情報を共有する相手は、本人の意向を確認して決めることが原則です。
選択肢の確認
1.4人:夫婦と子ども2人という典型的な家族像から連想しやすい人数ですが、最少人数ではありません。家族は2人から成立し、4人という人数は家族の成立要件と関係がありません。
2.3人:夫婦と子1人の形を思い浮かべると選びやすい人数ですが、子どもがいることは家族の条件ではありません。夫婦のみ、ひとり親と子1人のように、2人でも家族は成立します。
3.2人:正答。フリードマンの定義にあるとおり、家族は「2人以上の成員」からなります。情緒的な結び付きや相互作用といった、家族を成り立たせる関係は、2人いれば成立します。
4.1人:関係を結ぶ相手がいないため、家族の要件である相互の結び付きや役割関係が成立しません。1人でも成立するのは単独世帯という「世帯」の概念であり、家族と取り違えないよう注意が必要です。
覚えるポイント
- 家族は2人以上で成立します。フリードマンの定義では「絆を共有し、情緒的な親密さで結び付き、家族であると自覚している2人以上の成員」です。
- 血縁・婚姻・同居は家族の必須条件ではなく、本人たちの自覚と情緒的な結び付きが重視されます。
- 世帯は「住居と生計を共にする者の集まり、または単身者」で、1人でも成立します(単独世帯)。家族は関係の単位、世帯は暮らしの単位です。
- 核家族は、夫婦のみ、夫婦と未婚の子、ひとり親と未婚の子の3つの形です。定位家族(生まれ育った家族)と生殖家族(自分がつくる家族)の区別もあわせて覚えます。
- 家族看護では家族を1つのシステムとしてとらえます。キーパーソンは本人の意向を確認して決めます。
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