112PM057|第112回 看護師国家試験 過去問
子どもの平行遊びで正しいのはどれか。
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正解: 1
正答
1.3歳ころまでの主要な遊びである。
この問題のポイント
パーテン(Parten)の分類における平行遊びの特徴と、それが主になる時期を問う問題です。パーテンの分類は、他の子どもとの関わり方(社会性)によって遊びを分けたものです。選択肢2〜4は、それぞれ傍観的行動、協同遊び、連合遊びの特徴を述べています。各段階を「他の子どもとどの程度やり取りするか」で区別できれば正答を選べます。平行遊びは、同じ場所で同じような遊びをしていても互いに交流しない遊びで、幼児期前半(おおむね2〜3歳ごろ)に主になります。
解説
遊びを見る2つの視点
子どもの遊びの分類には、次の2つの視点があります。
- 遊びの内容による分類:ビューラーの機能遊び・想像遊び・受容遊び・構成遊び、ピアジェの機能遊び(練習遊び)・象徴遊び・ルール遊びなど
- 他の子どもとの関わり方による分類:パーテンの分類
平行遊びは後者に属します。パーテンが保育園の幼児を観察して示した分類に由来する用語なので、社会性の発達段階として整理します。
パーテンの分類と発達の流れ
- 何もしていない行動:特定の遊びに取り組まず、周囲をぼんやり見たり体を動かしたりしている状態です。
- ひとり遊び:他の子どもがそばにいても関心を向けず、自分だけで遊びます。乳児期から2歳ごろまでに多くみられます。
- 傍観的行動(傍観遊び):他の子どもの遊びを見ていて、話しかけたり質問したりもしますが、自分は遊びに加わりません。
- 平行遊び:他の子どもの近くで、同じようなおもちゃを使って似た遊びをします。しかし互いに影響を与え合おうとはせず、それぞれが自分の遊びをしています。「一緒に」ではなく「並んで」遊ぶ状態で、2〜3歳ごろの主要な遊びです。
- 連合遊び:他の子どもと同じ遊びをし、遊びについての会話やおもちゃの貸し借りがみられます。ただし役割分担や組織だった目的はありません。3〜4歳ごろに増えてきます。
- 協同遊び:共通の目的のもとで集団がまとまり、リーダー役が他の子の動きを方向づけ、役割を分担します。ルールのある集団遊び、役割の決まったごっこ遊び、共同の制作などが該当し、4〜5歳ごろ以降に盛んになります。
年齢の目安は教科書によって多少幅があります。それでも、並び順(ひとり→傍観→平行→連合→協同)と、「やり取りの有無」「貸し借りの有無」「役割分担の有無」という区別点は共通しています。
また、新しい段階に進んでも前の段階の遊びが消えるわけではなく、年長の子どもでも場面によってひとり遊びや平行遊びはみられます。「主要な遊び」とは、その時期に最も特徴的に多くみられる形という意味です。
平行遊びが2〜3歳ごろに主となる理由
2歳前後の子どもには、他の子どもへの関心が芽生えます。そばにいたい、同じことをしたいという気持ちが出てくる時期です。
一方で、この時期は自己中心性が強く、「自分の」という所有の意識もはっきりしてきます。そのため、相手の意図を理解して遊びを調整したり、おもちゃを譲ったりすることはまだ難しい段階です。
このように、関心はあるものの、相互のやり取りはまだできない状態にあります。これが、同じ場所で同じような遊びを並んで行う平行遊びとして表れます。言語と社会性が発達し、相手とのやり取りができるようになるにつれて、連合遊び、協同遊びへと移っていきます。
看護での活かし方
入院中の子どもにとって、遊びは発達を促し、不安やストレスを和らげる大切な手段です。
2〜3歳の子どもを同じプレイルームで遊ばせる場合、貸し借りを求めてもうまくいかず、おもちゃの取り合いになりやすくなります。同じおもちゃを複数用意し、並んで遊べるようにする配慮が有効です。3〜4歳では一緒に遊ぶ場面を、4〜5歳以降ではルールや役割のある遊びを取り入れるなど、遊びの段階に合わせて環境を整えます。
年齢相応の遊び方がみられるかどうかは、発達を評価する手がかりにもなります。
選択肢の確認
1.3歳ころまでの主要な遊びである。:正答。平行遊びは、他の子どもへの関心は生じるものの、相互のやり取りはまだ難しい幼児期前半に最も多くみられる遊びです。おおむね2〜3歳ごろの主要な遊び方にあたります。3歳を過ぎると、会話や貸し借りを伴う連合遊びが増えていきます。
2.他の子どもが遊ぶ様子を見て楽しむ。:他の子どもの遊びを見ているだけで自分は加わらない状態は、パーテンの分類では傍観的行動(傍観遊び)にあたります。平行遊びでは、見ているだけでなく、自分も近くで同じような遊びを実際に行っています。どちらも「他の子の存在を意識している」点が共通するため混同しやすく、「自分も遊んでいるかどうか」で区別します。
3.リーダーの存在や役割の分担がある。:共通の目的のもとでリーダーが現れ、役割を分担して遊ぶのは協同遊びの特徴で、4〜5歳ごろ以降にみられます。ごっこ遊びで「お母さん役」「お客さん役」を決める場面や、ルールのある集団遊びが該当します。平行遊びでは子ども同士の組織化はなく、各自が独立して遊んでいます。
4.他の子どもとおもちゃの貸し借りを行う。:遊びについて会話し、おもちゃを貸し借りしながら同じ遊びをするのは連合遊びの特徴で、3〜4歳ごろにみられます。連合遊びは、交流はあっても役割分担はない点で協同遊びと区別されます。平行遊びでは、同じようなおもちゃを使っていても貸し借りなどのやり取りはみられません。
覚えるポイント
- パーテンの分類の順序:何もしていない行動 → ひとり遊び → 傍観的行動 → 平行遊び → 連合遊び → 協同遊び。
- 平行遊びは、同じ場所で同じような遊びをするが交流しない遊びで、2〜3歳ごろが中心です。
- 区別点:見ているだけなら傍観、会話や貸し借りがあれば連合、リーダーや役割分担があれば協同です。
- 平行遊びの時期は所有意識が強く貸し借りが難しいため、入院中は同じおもちゃを複数用意します。
- 遊びの内容による分類(機能遊び、象徴遊び〈ごっこ遊び〉、受容遊び、構成遊び、ルール遊び)とは視点が異なるので、混同しないようにします。
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