20AM029|第20回 言語聴覚士国家試験 過去問
乳児の知覚・認知能力を測定する方法として適切でないのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
(4)
この問題のポイント
乳児は言語で仮想場面への判断を詳しく報告できないため、注視時間や馴化反応など行動指標を利用します。言語的な想像と自己報告を求める場面想定法は乳児測定に適しません。
解説
選好注視法は二つの刺激を同時提示し、どちらを長く見るかで識別や選好を推定します。馴化・脱馴化法では同じ刺激の反復により注視時間が短くなる馴化と、新刺激で注視が回復する脱馴化から弁別能力を判断します。期待背反法は、物体の永続性など既知と推定される規則に反する出来事を乳児が長く見るかを利用します。予測注視法は出来事が次に現れる位置へ先回りして視線を向けるかを眼球運動で測ります。一方、場面想定法は「もし自分がこの状況なら」と仮想場面を理解し回答する言語・内省能力を要するため、発話前の乳児には適用しにくい方法です。
選択肢の確認
1.「選好注視法」は注視時間の差を非言語的指標にできるため乳児研究に適切です。
2.「馴化・脱馴化法」は刺激弁別や記憶を注視反応の変化から測る代表的方法です。
3.「期待背反法」は不可能・予想外の事象への長い注視から乳児の知識を推定できます。
4.「場面想定法」は仮想状況の言語理解と回答を要し、乳児の測定法として適切でないため正答です。
5.「予測注視法」は視線の先行移動を測るため、発話を必要とせず乳児に使えます。
覚えるポイント
乳児研究では、注視時間、吸啜、心拍、眼球運動など発話を要しない従属変数を用います。長く見ることを直ちに好意とせず、課題が測る選好・新奇性・期待違反を区別します。