第20回・2018年

20AM042|第20回 言語聴覚士国家試験 過去問

誤っているのはどれか。

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正解1

正答

(1)

この問題のポイント

ピッチ知覚の時間説と場所説が有効な周波数範囲を区別します。神経発火の位相同期には上限があるため、5 kHzを超える高周波ピッチを時間説だけで説明することは困難です。

解説

時間説は、聴神経の発火間隔や複数線維を合わせた時間パターンが音の周期を表し、それによりピッチを符号化すると考えます。低・中周波数では神経発火が波形の位相へ同期できますが、周波数が高くなると不応期などの制約で同期性が低下し、概ね数kHz以上では時間情報だけによる説明が難しくなります。場所説は、基底板の最大振幅位置が基底部から頂部へ周波数ごとに異なる周波数局在を利用します。周期的複合音では基本周波数が周期を定め、基本波成分が物理的に欠けても高調波間隔から基本周波数相当の「欠落基本音」、すなわちバーチャルピッチが知覚されます。

選択肢の確認

1.「5 kHz以上のピッチは時間説で説明できる」は位相同期の上限を超えるため誤りで、正答です。
2.「周期的複合音のピッチは基本周波数が決定」は周期の逆数が基本周波数となるため正しいです。
3.「基本周波数成分が欠落しても対応して聞こえるのがバーチャルピッチ」は欠落基本音の正しい説明です。
4.「発火間隔がピッチを決めるのが時間説」は時間符号化の定義に合致します。
5.「基底板上の最大振幅位置がピッチを決めるのが場所説」は周波数局在の説明として正しいです。

覚えるポイント

低周波では位相同期に基づく時間情報、高周波では基底板の場所情報が特に重要です。複合音のピッチは欠落した基本波そのものではなく高調波の周期性からも生じます。

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