24AM055|第24回 言語聴覚士国家試験 過去問
失語症について正しいのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
(4)
この問題のポイント
失語症は、いったん獲得された言語機能が脳の器質的障害で損なわれる状態です。てんかん性活動が言語領域の機能を障害し、獲得性の失語を生じることがあるため選択肢4が正しいです。
解説
失語症では、話す・聞いて理解する・読む・書くという言語の諸様式が程度の差をもって障害されます。成績の良い様式が残ることはあっても、読字や書字が完全に正常であることを型の定義とするわけではありません。原因は脳血管障害、頭部外傷、腫瘍、変性疾患などの器質的脳病変が中心で、てんかんに関連する持続的・反復的な異常放電でも言語機能が障害され得ます。小児では獲得した言語能力がてんかん性活動に伴って退行する病態も知られます。知的能力障害は言語獲得全般の遅れの背景にはなりますが、それ自体を失語症の原因とはしません。心因性の発話・コミュニケーション症状も、器質性失語とは区別して評価します。
選択肢の確認
1.「読字が正常なタイプがある」は、失語症が言語様式全般へ影響し得るため、型を読字完全正常として規定する記述は不適切です。
2.「書字が正常なタイプがある」も、書字を含む言語処理が障害対象となるため、一般的な型の説明として誤りです。
3.「原因として知的能力障害がある」は、発達全般の制約と獲得後の器質性言語障害を混同しているため誤りです。
4.「原因としててんかんがある」は、てんかん性活動に伴う獲得性失語があり得るため正しいです。
5.「原因として心因性がある」は、心因性症状は器質性脳障害による失語症と区別されるため誤りです。
覚えるポイント
失語症は獲得後の言語機能を損なう脳の器質的障害です。全般的知的能力の問題や心因性症状と区別し、てんかんも原因になり得ることを押さえます。