Y2018M04Q33|2018年4月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
エックス線被ばくによる造血器官及び血液に対する影響に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
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正解: 1
正答
(1)
この問題のポイント
造血幹・前駆細胞は赤色骨髄で分裂を繰り返すため高感受性です。末梢の成熟血球は、例外的に高感受性のリンパ球を除き、未分化な造血細胞より抵抗性です。
解説
造血を担うのは椎骨などの赤色骨髄であり、脊髄は中枢神経組織です。骨髄の造血幹・前駆細胞は分裂が盛んで、リンパ球以外の成熟血球より高感受性です。末梢血の減少はリンパ球で早く、寿命約120日の赤血球で最も遅く現れます。赤血球減少は貧血、血小板減少は出血傾向に結び付きます。
選択肢の確認
1.末梢血液中の血球は、リンパ球を除いて、造血器官中の未分化な細胞より放射線感受性が低い。
○ 判定:正答(記述は正しい)。末梢の成熟血球は、例外的に高感受性のリンパ球を除けば、分裂の盛んな骨髄の造血幹・前駆細胞より低感受性です。この比較は正しい記述です。
2.造血器官である骨髄のうち、脊椎の中にあり、造血幹細胞の分裂頻度が極めて高いものは脊髄である。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。造血を担うのは椎骨などにある赤色骨髄です。脊髄は脊柱管内を走る中枢神経組織で造血幹細胞を含まないため、骨髄と脊髄の取り違えです。
3.人の末梢血液中の血球数の変化は、被ばく量が1 Gy 程度までは認められない。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。末梢血球数の変化は全身約0.25 Gy程度から認められ得ます。1 Gyまで変化しないとする線量水準は高すぎるため誤りです。
4.末梢血液中の血球のうち、被ばく後、減少が現れるのが最も遅いものは血小板である。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。末梢血で最も遅く減少するのは寿命約120日の赤血球です。血小板は赤血球より寿命が短く、最も遅い血球とはいえません。
5.末梢血液中の赤血球の減少は貧血を招き、血小板の減少は感染に対する抵抗力を弱める原因となる。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。赤血球減少は貧血を招きますが、血小板減少は止血機能低下による出血傾向を招きます。感染防御低下は主に白血球減少と対応します。
覚えるポイント
脊髄は中枢神経であり造血は行いません。赤血球減少は貧血、血小板減少は出血傾向、白血球減少は感染防御低下へ結び付きます。