Y2018M04Q342018年4月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問

エックス線の生体に与える影響に関する知識急性障害・晩発障害

ヒトが一時に全身にエックス線被ばくを受けた場合の急性影響に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

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正解: 3

正答

(3)

この問題のポイント

全身急性被ばくでは、線量域に応じて造血器症候群、消化管症候群、中枢神経系症候群が現れます。LD50/60は60日以内に半数が死亡する線量で、主に造血障害が関与します。全身線量が上がると造血器、消化管、中枢神経系の順に主な急性放射線症候群が移ります。

解説

全身急性被ばくでは、線量域に応じて造血器症候群、消化管症候群、中枢神経系症候群が現れます。LD50/60は60日以内に半数が死亡する線量で、主に造血障害が関与します。

選択肢の確認

1.1~2 Gy 程度の被ばくでは、放射線宿酔の症状が現れることはない。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。1~2 Gy以下とする記述ですが、放射線宿酔は全身約1 Gyから現れ得ます。倦怠感、悪心、嘔吐などの前駆症状を否定している点が誤りです。

2.被ばくした全員が、60 日以内に死亡する線量の最小値は、約4 Gy である。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。約4 Gyは全員死亡の最小線量ではなく、LD50/60、すなわち60日以内に集団の50%が死亡する半致死線量の目安です。「全員」と「半数」を取り違えています。

3.3~5 Gy 程度の被ばくによる死亡は、主に造血器官の障害によるものである。
○ 判定:正答(記述は正しい)。全身3~5 Gyでは骨髄幹・前駆細胞の障害による造血器症候群が主要で、感染や出血が死亡原因となり得ます。この線量域と標的臓器の対応は正しいです。

4.LD50/60 に相当する線量の被ばくによる死亡は、主に消化器官の障害によるものである。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。LD50/60はおよそ4 Gy前後で、60日以内の死亡は主に造血器障害によります。消化管症候群が主体となるのはさらに高い線量域です。

5.被ばくから死亡までの期間は、一般に、造血器官の障害による場合の方が、消化器官の障害による場合より短い。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。消化管症候群は造血器症候群より高線量で発症し、死亡までの期間も一般に短くなります。造血器障害の方が短いとする比較が逆です。

覚えるポイント

線量が上がる順に造血器→消化管→中枢神経。線量が高い症候群ほど死亡までが短いと整理します。LD50/60は全身急性被ばく後60日以内に集団の50%が死亡する線量で、主因は造血器障害です。

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