Y2019M04Q36|2019年4月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
ヒトが一時に全身にエックス線被ばくを受けた場合の早期影響に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
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正解: 2
正答
(2)
この問題のポイント
全身急性被ばくでは、線量域に応じて造血器症候群、消化管症候群、中枢神経系症候群が現れます。全身線量が上がると造血器、消化管、中枢神経系の順に主な急性放射線症候群が移ります。LD50/60は60日以内に半数が死亡する線量で、主に造血障害が関与します。
解説
全身急性被ばくでは、線量域に応じて造血器症候群、消化管症候群、中枢神経系症候群が現れます。LD50/60は60日以内に半数が死亡する線量で、主に造血障害が関与します。
全身3~4 Gy程度は造血器症候群の線量域で、骨髄幹細胞の損傷による感染・出血が主な死亡原因になります。
選択肢の確認
1.2Gy 以下の被ばくでは、放射線宿酔の症状が現れることはない。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。2 Gy以下とする記述ですが、放射線宿酔は全身約1 Gyから現れ得ます。倦怠感、悪心、嘔吐などの前駆症状を否定している点が誤りです。
2.3~4Gy 程度の被ばくによる死亡は、主に造血器官の障害によるものである。
○ 判定:正答(記述は正しい)。全身3~4 Gy程度は造血器症候群の線量域で、骨髄幹細胞の損傷による感染・出血が主な死亡原因になります。
3.被ばくした全員が、60 日以内に死亡する線量の最小値は、約4Gy である。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。約4 Gyは全員死亡の最小線量ではなく、LD50/60、すなわち60日以内に集団の50%が死亡する半致死線量の目安です。「全員」と「半数」を取り違えています。
4.半致死線量(LD50/60)に相当する線量の被ばくによる死亡は、主に消化器官の障害によるものである。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。LD50/60は全身急性被ばく後60日以内に集団の50%が死亡する線量で、主因は造血器障害です。
5.10~15Gy 程度の被ばくによる死亡は、主に中枢神経系の障害によるものである。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。10~15 Gyは重い消化管障害が主体となる線量域で、中枢神経系症候群を主因とするには低すぎます。中枢神経系症候群は一般に数十Gy以上で問題になります。
覚えるポイント
線量が上がる順に造血器→消化管→中枢神経。線量が高い症候群ほど死亡までが短いと整理します。全身3~4 Gy程度は造血器症候群の線量域で、骨髄幹細胞の損傷による感染・出血が主な死亡原因になります。