Y2021M04Q37|2021年4月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
ヒトが一時に全身にエックス線の照射を受けた場合の早期影響に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
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正解: 2
正答
(2)
この問題のポイント
LD50/60は60日以内に半数が死亡する線量で、主に造血障害が関与します。全身急性被ばくでは、線量域に応じて造血器症候群、消化管症候群、中枢神経系症候群が現れます。全身線量が上がると造血器、消化管、中枢神経系の順に主な急性放射線症候群が移ります。
解説
全身急性被ばくでは、線量域に応じて造血器症候群、消化管症候群、中枢神経系症候群が現れます。LD50/60は60日以内に半数が死亡する線量で、主に造血障害が関与します。
造血器症候群は数週単位、消化管症候群はより高線量で数日~2週程度に進むため、造血障害の方が死亡まで長いのが一般的です。
選択肢の確認
1.2Gy 以下の被ばくでは、放射線宿酔の症状が現れることはない。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。2 Gy以下とする記述ですが、放射線宿酔は全身約1 Gyから現れ得ます。倦怠感、悪心、嘔吐などの前駆症状を否定している点が誤りです。
2.被ばくから死亡までの期間は、一般に、造血器官の障害による場合の方が、消化器官の障害による場合よりも長い。
○ 判定:正答(記述は正しい)。造血器症候群は数週単位、消化管症候群はより高線量で数日~2週程度に進むため、造血障害の方が死亡まで長いのが一般的です。
3.被ばくした全てのヒトが60 日以内に死亡する線量の最小値は、約4Gy である。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。約4 GyはLD50/60に近い線量域であり、全員死亡の最小値ではありません。
4.3~5Gy 程度の被ばくによる死亡は、主に消化器官の障害によるものである。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。3~5 Gy程度では主に造血器障害が問題となり、消化管障害が主因となるのはより高線量です。
5.5~10Gy 程度の被ばくによる死亡は、主に中枢神経系の障害によるものである。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。5~10 Gyは主に造血器障害から消化管障害が問題となる線量域です。中枢神経系症候群が主となるのは一般に数十Gy級であり、線量域の対応が誤りです。
覚えるポイント
線量が上がる順に造血器→消化管→中枢神経。線量が高い症候群ほど死亡までが短いと整理します。造血器症候群は数週単位、消化管症候群はより高線量で数日~2週程度に進むため、造血障害の方が死亡まで長いのが一般的です。