Y2020M04Q35|2020年4月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
ヒトが一時に全身にエックス線の照射を受けた場合の早期影響に関する次のA からD の記述について、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。 A 1~2Gy 程度の被ばくで、放射線宿酔の症状が現れることはない。 B 3~5Gy 程度の被ばくによる死亡は、主に造血器官の障害によるものである。 C 被ばくした全員が60 日以内に死亡する線量の最小値は、約4Gy であると推定されている。 D 被ばくから死亡までの期間は、一般に消化器官の障害による場合の方が、造血器官の障害による場合より短い。
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正解: 4
正答
(4)
この問題のポイント
全身急性被ばくでは、線量域に応じて造血器症候群、消化管症候群、中枢神経系症候群が現れます。LD50/60は60日以内に半数が死亡する線量で、主に造血障害が関与します。全身が1~2 Gy程度を短時間に被ばくすると、悪心、嘔吐、倦怠感などの放射線宿酔が現れ得ます。3~5 Gy級の全身被ばくでは造血幹・前駆細胞が障害され、感染や出血に至る造血器症候群が主な死因となるため正しい記述です。
解説
条件を満たす記述は「B,D」です。
A:誤り。全身が1~2 Gy程度を短時間に被ばくすると、悪心、嘔吐、倦怠感などの放射線宿酔が現れ得ます。症状が現れないとする断定が誤りです。
B:正しい。3~5 Gy級の全身被ばくでは造血幹・前駆細胞が障害され、感染や出血に至る造血器症候群が主な死因となるため正しい記述です。
C:誤り。約4 Gyは60日以内の半数死亡線量LD50/60の目安であり、被ばく者全員が60日以内に死亡する最小線量ではありません。50%と100%を取り違えています。
D:正しい。消化管症候群は腸陰窩細胞喪失から数日~数週で重篤化し、造血器症候群の週~月単位より死亡までが短いため正しい比較です。
選択肢の確認
1.A,B
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Aは組合せに入れられません。全身が1~2 Gy程度を短時間に被ばくすると、悪心、嘔吐、倦怠感などの放射線宿酔が現れ得ます。症状が現れないとする断定が誤りです。 Dは組合せに必要です。消化管症候群は腸陰窩細胞喪失から数日~数週で重篤化し、造血器症候群の週~月単位より死亡までが短いため正しい比較です。
2.A,D
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Aは組合せに入れられません。全身が1~2 Gy程度を短時間に被ばくすると、悪心、嘔吐、倦怠感などの放射線宿酔が現れ得ます。症状が現れないとする断定が誤りです。 Bは組合せに必要です。3~5 Gy級の全身被ばくでは造血幹・前駆細胞が障害され、感染や出血に至る造血器症候群が主な死因となるため正しい記述です。
3.B,C
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Cは組合せに入れられません。約4 Gyは60日以内の半数死亡線量LD50/60の目安であり、被ばく者全員が60日以内に死亡する最小線量ではありません。50%と100%を取り違えています。 Dは組合せに必要です。消化管症候群は腸陰窩細胞喪失から数日~数週で重篤化し、造血器症候群の週~月単位より死亡までが短いため正しい比較です。
4.B,D
○ 判定:正答(記述は正しい)。Bは正しい記述です。3~5 Gy級の全身被ばくでは造血幹・前駆細胞が障害され、感染や出血に至る造血器症候群が主な死因となるため正しい記述です。 Dは正しい記述です。消化管症候群は腸陰窩細胞喪失から数日~数週で重篤化し、造血器症候群の週~月単位より死亡までが短いため正しい比較です。
5.C,D
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Cは組合せに入れられません。約4 Gyは60日以内の半数死亡線量LD50/60の目安であり、被ばく者全員が60日以内に死亡する最小線量ではありません。50%と100%を取り違えています。 Bは組合せに必要です。3~5 Gy級の全身被ばくでは造血幹・前駆細胞が障害され、感染や出血に至る造血器症候群が主な死因となるため正しい記述です。
覚えるポイント
線量が上がる順に造血器→消化管→中枢神経。線量が高い症候群ほど死亡までが短いと整理します。