Y2018M10Q382018年10月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問

エックス線の生体に与える影響に関する知識細胞・DNA・染色体

放射線の生物学的効果に関する次のA からD の記述について、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。 A 組織加重係数は、各組織・臓器の確率的影響に対する相対的な放射線感受性を表す係数であり、どの組織・臓器においても1 より小さい。 B 半致死線量は、被ばくした集団中の全個体が一定期間内に死亡する最小線量の50%に相当する線量である。 C OER(酸素増感比)とは、細胞内に酸素が存在しない状態と存在する状態とを比較し、同じ生物学的効果を与える線量の比で、酸素効果の大きさを表すものである。 D 倍加線量は、放射線による遺伝的影響を推定するための指標であり、その値が大きいほど遺伝的影響は起こりやすい。

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正解: 2

正答

(2)

この問題のポイント

組織加重係数は各組織の確率的損害への相対寄与を表します。半致死線量(LD50)は指定期間内の50%死亡、OERは同一効果に必要な無酸素下と酸素存在下の線量比、倍加線量は自然突然変異率と同じ増分を生じる線量です。

解説

正しい記述はAとCです。
A:正しい。組織加重係数は確率的損害への相対寄与を表し、個々の組織に対する値は1未満です。
B:誤り。LD50は指定期間内に集団の50%が死亡する線量で、全致死線量の50%とは定義しません。
C:正しい。OERは同じ効果を生じる無酸素下線量を酸素存在下線量で割った比です。
D:誤り。倍加線量が大きいほど、同じ遺伝的影響を上乗せするのにより大きな線量が必要です。

選択肢の確認

1.A,B
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Bは組合せに入れられません。半致死線量は一定期間内に集団の50%が死亡する線量で、全致死線量の単純な1/2という定義ではありません。 Cは組合せに必要です。酸素は低LET放射線によるラジカル損傷を固定するため、同じ効果に必要な線量は低酸素下で大きくなります。

2.A,C
○ 判定:正答(記述は正しい)。Aは正しい記述です。組織加重係数は確率的損害への相対寄与を表し、等価線量に掛けて実効線量を求めます。全組織の和は1です。 Cは正しい記述です。酸素は低LET放射線によるラジカル損傷を固定するため、同じ効果に必要な線量は低酸素下で大きくなります。

3.B,C
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Bは組合せに入れられません。半致死線量は一定期間内に集団の50%が死亡する線量で、全致死線量の単純な1/2という定義ではありません。 Aは組合せに必要です。組織加重係数は確率的損害への相対寄与を表し、等価線量に掛けて実効線量を求めます。全組織の和は1です。

4.B,D
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Bは組合せに入れられません。半致死線量は一定期間内に集団の50%が死亡する線量で、全致死線量の単純な1/2という定義ではありません。 Dは組合せに入れられません。倍加線量は自然突然変異率と同じだけ変異を増やす線量で、ヒトの推定値は約1 Gyです。大きいほど単位線量当たりの遺伝的リスクは小さくなります。 Aは組合せに必要です。組織加重係数は確率的損害への相対寄与を表し、等価線量に掛けて実効線量を求めます。全組織の和は1です。 Cは組合せに必要です。酸素は低LET放射線によるラジカル損傷を固定するため、同じ効果に必要な線量は低酸素下で大きくなります。

5.C,D
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Dは組合せに入れられません。倍加線量は自然突然変異率と同じだけ変異を増やす線量で、ヒトの推定値は約1 Gyです。大きいほど単位線量当たりの遺伝的リスクは小さくなります。 Aは組合せに必要です。組織加重係数は確率的損害への相対寄与を表し、等価線量に掛けて実効線量を求めます。全組織の和は1です。

覚えるポイント

実効線量はE=Σw_T H_Tで算出し、全組織の係数は合計すると1になります。倍加線量が大きいほど単位線量当たりの遺伝的リスクは小さいと解釈します。

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