Y2019M10Q34|2019年10月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
放射線による身体的影響に関する次のAからD の記述について、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。 A 眼の被ばくで起こる白内障は、早期影響に分類され、その潜伏期は3~10 週間であるが、被ばく線量が多いほど短い傾向にある。 B 再生不良性貧血は、2Gy 程度の被ばくにより、末梢血液中の全ての血球が著しく減少し回復不可能になった状態をいい、潜伏期は1 週間以内で、早期影響に分類される。 C 晩発影響である白血病の潜伏期は、その他のがんに比べて一般に短い。 D 晩発影響には、その重篤度が、被ばく線量に依存するものとしないものがある。
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正解: 5
正答
(5)
この問題のポイント
身体的影響には早期の組織反応、晩発の組織反応、発がんなどの確率的影響があります。時期(早期/晩発)と機序(組織反応/確率的)を混同しないことが重要です。白内障は水晶体上皮の障害から潜伏期を経て発症する晩発性の組織反応です。約2 Gy級の骨髄抑制は回復する場合があり、全血球が不可逆的に減少するとは限りません。
解説
条件を満たす記述は「C,D」です。
A:誤り。白内障は水晶体上皮の障害から潜伏期を経て発症する晩発性の組織反応です。3~10週間の早期影響とする分類が誤りです。
B:誤り。約2 Gy級の骨髄抑制は回復する場合があり、全血球が不可逆的に減少するとは限りません。放射線性再生不良性貧血は造血幹細胞障害による晩発期の骨髄組織反応であり、潜伏1週以内の早期影響とする説明が誤りです。
C:正しい。白血病の潜伏期は固形がんより一般に短く、被ばく後数年から過剰発生が現れ得るため正しい記述です。
D:正しい。晩発影響には、白内障など線量で重篤度が増す組織反応と、がんなど発生確率が線量に依存する確率的影響が含まれるため正しい記述です。
選択肢の確認
1.A,B
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Aは組合せに入れられません。白内障は水晶体上皮の障害から潜伏期を経て発症する晩発性の組織反応です。3~10週間の早期影響とする分類が誤りです。 Bは組合せに入れられません。約2 Gy級の骨髄抑制は回復する場合があり、全血球が不可逆的に減少するとは限りません。放射線性再生不良性貧血は造血幹細胞障害による晩発期の骨髄組織反応であり、潜伏1週以内の早期影響とする説明が誤りです。 Cは組合せに必要です。白血病の潜伏期は固形がんより一般に短く、被ばく後数年から過剰発生が現れ得るため正しい記述です。 Dは組合せに必要です。晩発影響には、白内障など線量で重篤度が増す組織反応と、がんなど発生確率が線量に依存する確率的影響が含まれるため正しい記述です。
2.A,C
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Aは組合せに入れられません。白内障は水晶体上皮の障害から潜伏期を経て発症する晩発性の組織反応です。3~10週間の早期影響とする分類が誤りです。 Dは組合せに必要です。晩発影響には、白内障など線量で重篤度が増す組織反応と、がんなど発生確率が線量に依存する確率的影響が含まれるため正しい記述です。
3.B,C
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Bは組合せに入れられません。約2 Gy級の骨髄抑制は回復する場合があり、全血球が不可逆的に減少するとは限りません。放射線性再生不良性貧血は造血幹細胞障害による晩発期の骨髄組織反応であり、潜伏1週以内の早期影響とする説明が誤りです。 Dは組合せに必要です。晩発影響には、白内障など線量で重篤度が増す組織反応と、がんなど発生確率が線量に依存する確率的影響が含まれるため正しい記述です。
4.B,D
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Bは組合せに入れられません。約2 Gy級の骨髄抑制は回復する場合があり、全血球が不可逆的に減少するとは限りません。放射線性再生不良性貧血は造血幹細胞障害による晩発期の骨髄組織反応であり、潜伏1週以内の早期影響とする説明が誤りです。 Cは組合せに必要です。白血病の潜伏期は固形がんより一般に短く、被ばく後数年から過剰発生が現れ得るため正しい記述です。
5.C,D
○ 判定:正答(記述は正しい)。Cは正しい記述です。白血病の潜伏期は固形がんより一般に短く、被ばく後数年から過剰発生が現れ得るため正しい記述です。 Dは正しい記述です。晩発影響には、白内障など線量で重篤度が増す組織反応と、がんなど発生確率が線量に依存する確率的影響が含まれるため正しい記述です。
覚えるポイント
早期・晩発は発症までの時間、組織反応・確率的影響は線量反応の型を表します。発症時期だけから、しきい線量の有無を決めることはできません。