Y2021M10Q28|2021年10月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
放射線の測定の用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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正解: 3
正答
(3)
この問題のポイント
W値は気体中の1イオン対、ε値は半導体中の1電子・正孔対を作る平均エネルギーです。GMプラトーではパルス波高が一次電離量に比例せず、時定数を長くすると指示変動が減る代わりに応答が遅くなります。気体のW値は気体種で変わりますが、同じ気体では放射線の種類やエネルギーへの依存が小さい量です。 W値は気体中にイオン対1個を作る平均エネルギーで、主に気体の種類で決まり、同じ気体なら放射線エネルギーへの依存は小さい量です。
解説
W値は気体中の1イオン対、ε値は半導体中の1電子・正孔対を作る平均エネルギーです。GMプラトーではパルス波高が一次電離量に比例せず、時定数を長くすると指示変動が減る代わりに応答が遅くなります。
GM管は全放電を利用するので、比例計数管などより格段に大きな出力パルスが得られます。
選択肢の確認
1.放射線が気体中で1 対のイオン対を作るのに必要な平均エネルギーをW 値といい、放射線の種類やエネルギーにあまり依存せず、気体の種類によりほぼ一定の値をとる。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。W値は気体中にイオン対1個を作る平均エネルギーで、主に気体の種類で決まり、同じ気体なら放射線エネルギーへの依存は小さい量です。
2.入射放射線によって気体中に作られたイオン対のうち、電子が電界で強く加速され、更に多くのイオン対を発生させることを気体(ガス)増幅という。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。強電界で電子が加速され二次電離を繰り返す現象がガス増幅です。
3.GM 計数管の特性曲線において、印加電圧の変動が計数率に影響を与えない領域をプラトーといい、プラトー領域の印加電圧では、入射放射線による一次電離量に比例した大きさの出力パルスが得られる。
× 判定:正答(誤っている記述)。GM領域の電子なだれは全管放電となり、出力波高は一次電離量に比例せずほぼ同じ大きさです。そのためエネルギー分析には使えません。
4.半導体検出器において、荷電粒子が半導体中で1 個の電子・正孔対を作るのに必要なエネルギーをε 値といい、シリコン結晶の場合は約3.6eV である。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。ε値は半導体中に電子・正孔対1個を作る平均エネルギーで、Siでは約3.6 eVです。
5.線量率計の検出感度が、放射線のエネルギーによって異なる性質をエネルギー依存性という。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。エネルギー依存性は、同じ線量でも放射線エネルギーにより検出感度・指示が変化する性質です。
覚えるポイント
シリコンのε値は約3.6 eVです。フェーディングは受動型線量計の蓄積信号が読取り前に減衰する現象で、指針の統計的な揺らぎとは異なります。GM管は全放電を利用するので、比例計数管などより格段に大きな出力パルスが得られます。