Y2022M04Q29|2022年4月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
サーベイメータに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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正解: 5
正答
(5)
この問題のポイント
微弱場の探索には高感度なGM式又はシンチレーション式、高線量率の定量には数え落としのない電離箱式が適します。入射窓と検出媒体により低エネルギー側の応答限界も変わります。電離箱式は電離電流を連続量として測るため、高線量率のX線場でも数え落としを生じません。 高湿度で電離箱の絶縁抵抗が低下すると漏れ電流が増加し、真の電離電流に重なって零点が移動します。
解説
微弱場の探索には高感度なGM式又はシンチレーション式、高線量率の定量には数え落としのない電離箱式が適します。入射窓と検出媒体により低エネルギー側の応答限界も変わります。
半導体式サーベイメータは電子・正孔対を利用し、小型で低線量率にも高感度ですが、低エネルギー側の応答には注意が必要です。
選択肢の確認
1.電離箱式サーベイメータは、エネルギー依存性及び方向依存性が小さいので、散乱線の多い区域の測定に適している。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。電離箱式は広いエネルギー範囲で線量率を測れるため、散乱線を多く含むX線場の評価に適します。
2.電離箱式サーベイメータは、一般に、湿度の影響により零点の移動が起こりやすいので、測定に当たり留意する必要がある。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。高湿度で電離箱の絶縁抵抗が低下すると漏れ電流が増加し、真の電離電流に重なって零点が移動します。そのため高湿度で零点移動に留意するという記述は正しいです。
3.半導体式サーベイメータは、20keV 程度のエネルギーのエックス線の測定には適していない。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。半導体式サーベイメータは電子・正孔対を利用し、小型で低線量率にも高感度ですが、低エネルギー側の応答には注意が必要です。
4.シンチレーション式サーベイメータは、30keV 程度のエネルギーのエックス線の測定には適していない。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。シンチレーション式は高感度ですが、結晶・窓の吸収とエネルギー依存性があるため、特に低エネルギーX線では適合範囲を確認します。
5.NaI(Tl)シンチレーション式サーベイメータは、入射エックス線のエネルギー分析における分解能が半導体式サーベイメータに比べて優れている。
× 判定:正答(誤っている記述)。一般に半導体検出器は電子・正孔対作成エネルギーが小さく、付与エネルギーあたりの電荷対数が多いため、NaI(Tl)シンチレータよりエネルギー分解能に優れます。大小関係が逆です。
覚えるポイント
電離箱式は感度が低い一方、散乱線を含む高線量率場を線量率として測る用途に向きます。GM式は高計数率で数え落とし・飽和を起こし得ます。半導体式サーベイメータは電子・正孔対を利用し、小型で低線量率にも高感度ですが、低エネルギー側の応答には注意が必要です。