Y2023M10Q262023年10月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問

エックス線の測定に関する知識電離箱・比例計数管・GM計数管

サーベイメータに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

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正解: 4

正答

(4)

この問題のポイント

高湿度は電離箱の漏れ電流と零点移動を増やします。微弱な漏えい線の探索には高感度NaI(Tl)式が向きますが、30 keVや20 keV程度では窓・不感層の吸収とエネルギー依存性を確認します。

解説

微弱場の探索には高感度なGM式又はシンチレーション式、高線量率の定量には数え落としのない電離箱式が適します。入射窓と検出媒体により低エネルギー側の応答限界も変わります。

シンチレーション式は高感度ですが、結晶・窓の吸収とエネルギー依存性があるため、特に低エネルギーX線では適合範囲を確認します。

選択肢の確認

1.電離箱式サーベイメータは、エネルギー依存性及び方向依存性が小さいので、散乱線の多い区域の測定に適している。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。電離箱式は広いエネルギー範囲で線量率を測れるため、散乱線を多く含むX線場の評価に適します。

2.電離箱式サーベイメータは、一般に、湿度の影響により零点の移動が起こりやすいので、測定に当たり留意する必要がある。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。電離箱は微小な電離電流を測るため、高湿度では絶縁部の漏れ電流が増えて零点移動を起こし得ます。使用前の零点確認と乾燥状態の管理が必要です。

3.NaI(Tl)シンチレーション式サーベイメータは、感度が良く、自然放射線レベルの低線量率の放射線も検出することができるので、施設周辺の微弱な漏えい線の有無を調べるのに適している。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。NaI(Tl)式は発光を光電子増倍する高感度検出器で、自然放射線程度の低線量率にも応答します。施設周辺の微弱な漏えい線の有無を探す用途に適します。

4.シンチレーション式サーベイメータは、30keV 程度のエネルギーのエックス線の測定に適している。
× 判定:正答(誤っている記述)。30 keV程度の低エネルギーX線では入射窓や容器による吸収と大きなエネルギー依存性が問題になります。通常のシンチレーション式サーベイメータに適した範囲とはいえません。

5.半導体式サーベイメータは、20keV 程度のエネルギーのエックス線の測定には適していない。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。20 keV程度では半導体検出器の入射窓・不感層による吸収と低エネルギー応答の偏りが大きくなります。このエネルギー域を適切な測定範囲とみなさない記述です。

覚えるポイント

高線量率の定量には電離箱式、低線量率の探索にはGM式又はシンチレーション式を使い分けます。サーベイメータの下限エネルギーは検出媒体だけでなく入射窓構造にも左右されます。

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