35Q51|第35回 介護福祉士国家試験 過去問
「障害者虐待防止法」における,障害者に対する著しい暴言が当てはまる障害者虐待の類型として,最も適切なものを 1 つ選びなさい。 (注)「障害者虐待防止法」とは,「障害者虐待の防止,障害者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。
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正解: 4
正答
4.心理的虐待
この問題のポイント
障害者虐待防止法では、障害者虐待を「身体的虐待」「性的虐待」「心理的虐待」「放棄・放置」「経済的虐待」の5つに分類しています。
「著しい暴言」「著しく拒絶的な対応」「不当な差別的言動」など、障害者に著しい心理的外傷を与える言動は、心理的虐待に該当します。
解説
障害者に対して怒鳴る、ののしる、侮辱する、人格を否定する、意図的に無視するなどの言動は、目に見える外傷がなくても心を深く傷つけ、尊厳を損ないます。
障害者虐待防止法では、著しい暴言や拒絶的な対応などを「心理的虐待」と位置づけています。したがって、障害者に対する著しい暴言が当てはまる類型は、心理的虐待です。
ひっかけポイント
暴言によって体調不良などの身体症状が生じることがあっても、行為の内容が言葉による心理的な攻撃であるため、分類は「身体的虐待」ではなく「心理的虐待」です。虐待の類型は、主にどのような行為が行われたかに着目して判断します。
介護実践でのポイント
暴言を「指導のため」「本人のため」「忙しかったから」などの理由で正当化することはできません。虐待を受けたと思われる障害者を発見したときは、まず本人の安全を確保し、日時、場所、発言内容、本人の様子などを客観的に記録します。そのうえで、自分だけで事実認定や解決をしようとせず、法令と所属先の手順に従って市町村などの窓口へ速やかに通報します。
選択肢の確認
1.身体的虐待
誤りです。
身体的虐待とは、障害者の身体に外傷が生じる、または生じるおそれのある暴行を加えることや、正当な理由なく身体を拘束することです。著しい暴言は心理的虐待に該当します。
2.放棄・放置
誤りです。
放棄・放置とは、著しく食事を減らす、長時間放置する、必要な介護や医療を受けさせないなど、必要な世話を怠ることです。
3.性的虐待
誤りです。
性的虐待とは、障害者にわいせつな行為をすることや、障害者にわいせつな行為をさせることです。
4.心理的虐待
正しいです。
著しい暴言、著しく拒絶的な対応、不当な差別的言動など、障害者に著しい心理的外傷を与える言動は心理的虐待に該当します。
5.経済的虐待
誤りです。
経済的虐待とは、障害者の財産を不当に処分することや、本人から不当に財産上の利益を得ることなどです。
覚えるポイント
- 障害者虐待の5類型は、身体的、性的、心理的、放棄・放置、経済的虐待である。
- 暴言、侮辱、無視、拒絶は心理的虐待に該当し得る。
- 虐待を受けたと思われる障害者を発見した者には、通報が求められる。
- 確証が得られるまで待つのではなく、安全確保、客観的記録、速やかな通報につなげる。