36Q50|第36回 介護福祉士国家試験 過去問
法定後見制度において、成年後見人等を選任する機関等として、正しいものを1つ選びなさい。
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正解: 2
正答
2.家庭裁判所
この問題のポイント
成年後見制度に関わる機関の役割を区別する問題です。
法定後見制度では、本人の判断能力の程度に応じて後見、保佐、補助の開始を家庭裁判所が審判し、成年後見人、保佐人、補助人などを選任します。
解説
成年後見制度は、認知症、知的障害、精神障害などによって判断能力が十分でない人の権利や財産を守り、法律上の手続や生活上の契約を支援する制度です。
法定後見制度には、判断能力の状態に応じて後見、保佐、補助の3類型があります。本人、配偶者、四親等内の親族などが家庭裁判所へ申立てを行い、家庭裁判所が審理したうえで開始の審判をし、適切な成年後見人等を選任します。
成年後見人等は、本人に代わって何でも決める人ではありません。本人の意思、心身の状態、生活状況に配慮しながら、必要な範囲で財産管理や身上保護に関する法律行為を支援します。
法務局は、成年後見制度に関する登記を行い、登記事項証明書などを発行しますが、成年後見人等を選任する機関ではありません。市町村長は、親族がいない場合など一定の要件で申立てを行うことがありますが、選任するのは家庭裁判所です。
福祉事務所や地方自治体は、相談、福祉サービス、生活保護、制度利用支援などに関わる場合があります。しかし、法定後見人を選任する権限はありません。
ひっかけポイント
「申立てをする人・機関」と「選任する機関」を区別します。市町村長が申立てる場合はありますが、成年後見人等を選任するのは家庭裁判所です。
介護実践でのポイント
判断能力の低下があっても、本人の意思を確認する努力を続けます。成年後見制度の利用が必要と思われるときは、介護福祉職が独断で決めず、本人・家族、介護支援専門員、相談支援専門員、地域包括支援センターなどと連携します。
選択肢の確認
1.法務局
誤り。
法務局は成年後見登記を取り扱い、登記事項証明書などを発行します。成年後見人等を選任する機関ではありません。
2.家庭裁判所
正答。最も適切です。
家庭裁判所が法定後見の開始を審判し、本人の状況や候補者の適格性などを考慮して、成年後見人、保佐人、補助人などを選任します。
3.都道府県知事
誤り。
都道府県知事には、法定後見制度で成年後見人等を選任する権限はありません。
4.市町村長
誤り。
市町村長は、本人の福祉を図るため特に必要がある場合などに、法定後見開始の申立てを行うことがあります。しかし、成年後見人等を選任するのは家庭裁判所です。
5.福祉事務所
誤り。
福祉事務所は生活保護や福祉に関する相談・援助などを行いますが、成年後見人等を選任する機関ではありません。
覚えるポイント
法定後見制度の3類型は、後見、保佐、補助です。
法定後見の開始を審判し、成年後見人等を選任するのは家庭裁判所です。
法務局は成年後見登記を担当します。
市町村長は一定の場合に申立てを行えますが、選任は行いません。
制度を利用しても本人の意思を尊重し、必要な範囲で支援することが基本です。