36Q59|第36回 介護福祉士国家試験 過去問
次の記述のうち、喀痰吸引等{かくたんきゅういんとう}を実施する訪問介護事業所として登録するときに、事業所が行うべき事項として、正しいものを1つ選びなさい。
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正解: 5
正答
5.医療関係者との連携体制を確保する。
この問題のポイント
介護職員等が喀痰吸引等を行う事業所として登録を受けるには、医師や看護職員との連携、医師の文書による指示、計画書・報告書の作成、緊急時の連絡体制、安全管理体制などを整える必要があります。
解説
喀痰吸引等は、一定の条件のもとで介護福祉士や認定特定行為業務従事者が実施できる医行為です。訪問介護事業所が喀痰吸引等を行うには、登録喀痰吸引等事業者または登録特定行為事業者として登録を受け、法令で定められた安全確保の体制を整える必要があります。
登録基準には、医師の文書による指示、医師または看護職員による定期的な状態確認、介護職員との情報共有と役割分担、本人の希望・医師の指示・心身の状態を踏まえた計画書の作成、実施状況報告書の医師への提出、緊急時の連絡方法の整備などが含まれます。
さらに、医師または看護職員を含む安全委員会、研修体制、必要な備品、感染症予防、本人または家族への説明と同意、秘密保持なども必要です。このため、医療関係者との連携体制を確保するという選択肢が正しいものになります。
ひっかけポイント
「登録研修機関」と「喀痰吸引等を実施する登録事業者」は別の制度です。また、医師が安全委員会を設置するのではなく、事業所が医師や看護職員を含む安全委員会などの安全管理体制を整えます。実施の指示を出すのは介護支援専門員ではなく医師です。
介護実践でのポイント
事業所が登録されていても、すべての職員が喀痰吸引等を行えるわけではありません。実施者の資格・研修、対象となる行為、本人ごとの医師の指示書と計画書を毎回確認します。実施前には本人へ説明し、呼吸状態や顔色、意識、痰の状態などを観察します。通常と異なる状態や急変があれば、無理に続けず、定められた連絡手順に従って医師や看護職員へ報告します。処置の安全だけでなく、本人の不安、苦痛、羞恥心、生活のリズムにも配慮します。
選択肢の確認
1.登録研修機関になる。
誤りです。
登録研修機関は、介護職員等に喀痰吸引等研修を行う機関です。喀痰吸引等を実施する事業所として登録を受けるために、同時に登録研修機関になる必要はありません。
2.医師が設置する安全委員会に参加する。
誤りです。
登録事業者である事業所が、医師または看護職員を含む者で構成される安全委員会を設置するなど、安全確保のための体制を整えます。医師が設置した委員会に事業所が参加するという規定ではありません。
3.喀痰吸引等計画書{かくたんきゅういんとうけいかくしょ}の作成を看護師に依頼する。
誤りです。
事業所は、本人の希望、医師の指示、心身の状態を踏まえ、医師または看護職員との連携のもとで計画書を作成します。計画書の作成責任を看護師へ委ねることが登録要件なのではありません。
4.介護支援専門員(ケアマネジャー)の文書による指示を受ける。
誤りです。
喀痰吸引等を実施するときに必要なのは、医師の文書による指示です。介護支援専門員はサービスの連絡調整などを行いますが、医行為を指示する立場ではありません。
5.医療関係者との連携体制を確保する。
正しいです。
医師や看護職員による状態確認、情報共有、役割分担、緊急時の連絡など、医療関係者との連携体制を確保することが登録基準に含まれます。
覚えるポイント
- 喀痰吸引等の実施には医師の文書による指示が必要。
- 事業所は医師・看護職員との連携体制を確保する。
- 計画書は本人の希望、医師の指示、心身の状態を踏まえて作成する。
- 安全委員会は事業所が設置し、医師または看護職員を構成員に含める。
- 登録研修機関と、喀痰吸引等を実施する登録事業者は別である。
- 登録事業所であっても、実施要件を満たす職員だけが行える。