37Q37|第37回 介護福祉士国家試験 過去問
次の記述のうち、サクセスフル・エイジング(successful aging)として、適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 4
正答
4.難聴があるので、補聴器をつけてパソコン教室に通い始めた。
この問題のポイント
サクセスフル・エイジングは、単に長生きすることや、病気や障害が全くないことだけを意味しません。心身の機能をできるだけ保ち、必要な工夫や支援を用いながら、本人にとって意味のある活動や人とのつながりを続けることが重要です。
難聴を補聴器で補い、新しい学習と社会参加を始めた選択肢4が、最もよく表しています。
解説
サクセスフル・エイジングは、高齢期をその人らしく、活動的に、満足感をもって生きるという考え方です。代表的な考え方では、病気や障害の危険を低くすること、身体・認知機能を保つこと、社会的・生産的活動に参加し続けることが重視されます。
重要なのは、加齢による変化や障害があれば、すべての活動をあきらめるという考えではないことです。補聴器、眼鏡、杖、住環境の調整などを利用して機能を補い、本人が望む学習、趣味、交流、役割を続けることも、よく年を重ねるための実践です。
選択肢4では、難聴という変化に対して補聴器を利用し、パソコン教室に通い始めています。聴覚を補いながら新しいことを学び、人との交流や社会参加を広げているため、サクセスフル・エイジングに当てはまります。
一方、長寿だけを唯一の目的とすること、交流を避けること、痛みを理由に一日中ベッドで過ごすこと、能力の低下を理由に好きな活動から離れることは、活動や参加の機会を狭めます。痛みや障害があるときは、状態を評価し、安全な方法や代替手段を検討することが大切です。
ひっかけポイント
サクセスフル・エイジングは「病気や障害が全くない高齢者だけ」の考え方ではありません。変化に合わせて方法を工夫し、本人が大切にする活動と参加を続けることに注目します。
介護実践でのポイント
活動を勧めるときも、介護者が一方的に決めてはいけません。本人が何を続けたいかを確認し、補助具、環境調整、休息、痛みへの対応を組み合わせ、達成可能な方法を一緒に考えます。
選択肢の確認
1.長生きすることが、最大の目的である。
誤り。
長寿は一つの要素ですが、サクセスフル・エイジングは寿命の長さだけで決まりません。心身機能、生活の満足、社会参加、その人らしい役割などを含めて考えます。
2.一人暮らしで、周囲の人と交流をしないようにしている。
誤り。
本人が一人で過ごす時間を望むことは尊重されますが、意図的に社会とのつながりを断つことは、サクセスフル・エイジングが重視する生活への参加とは一致しません。
3.膝に痛みがあるので、一日中ベッド上で過ごすようにしている。
誤り。
長時間の安静は、筋力低下や関節拘縮などの廃用を進める可能性があります。痛みの原因を評価し、安全な範囲の活動、福祉用具、休息を組み合わせることが必要です。
4.難聴があるので、補聴器をつけてパソコン教室に通い始めた。
正答。最も適切です。
補聴器で聴覚を補いながら、新しい学習や人との交流に参加しています。機能を補償し、生活への能動的な参加を続ける行動です。
5.歌を上手に歌えなくなったので、カラオケに誘われても行かないようにしている。
誤り。
歌唱力の変化を理由に活動や交流をすべて避けています。聴くだけで参加する、選曲を工夫するなど、本人が楽しめる方法を検討することができます。
覚えるポイント
サクセスフル・エイジングは、心身機能を保ち、生活に参加し続ける考え方です。
補助具や環境調整を利用して、できる方法を広げることが重要です。
長寿だけ、病気がないことだけを目標にしません。
活動の継続は本人の希望を中心に考え、無理に参加を強制しません。
「できなくなったからやめる」ではなく、「どうすれば続けられるか」を考えます。