7PM146第7回 公認心理師国家試験 過去問

心理アセスメント-01 知能検査:WISC・WAIS・WPPSI

10 歳の男児A、小学 4 年生。Aの保護者Bが発達の遅れを主訴として、Aと共に教育センターに相談に訪れ、Aに WISC-Ⅳが実施された。その結果は、全検査 IQ や全ての領域で低い(境界域)水準にあり、4 つの指標得点に有意な差はなかった。そのアセスメント報告書を基に、Aの小学校のスクールカウンセラーCが、AとBにそれぞれ面談を行った。Aはリラックスして、学校生活についてCに話してくれた。Bは、今後、A が学校に行きたくないと言い出したりするのではないかと心配していた。 Cが、Bの話に基づいて、学校生活に結び付くAの傾向をアセスメントするために用いる心理検査として、最も適切なものを 1 つ選べ。

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正解: 5

正答

5

この問題のポイント

この問題では、WISC-Ⅳの知的能力評価に加えて、学校生活や日常生活に結び付く適応行動を評価する検査を選ぶことが問われています。

事例のポイントは、Aの全検査IQや各領域が境界域であり、保護者Bが今後の学校生活への適応を心配していることです。

解説

Vineland-Ⅱは、適応行動を評価する検査です。

適応行動とは、日常生活の中で、その年齢や文化的背景に応じて期待される行動をどの程度行えているかを指します。たとえば、コミュニケーション、日常生活スキル、社会性、運動スキルなどが含まれます。

AはWISC-Ⅳで全般的に境界域の水準であり、指標間に大きな偏りはありません。この場合、知的能力の数値だけでなく、実際の学校生活や家庭生活でどのようなことができているか、どこで支援が必要かを把握することが重要です。

Bは、今後Aが学校に行きたくないと言い出すのではないかと心配しています。したがって、Bからの情報をもとに、Aの学校生活に結び付く適応行動を評価するには、Vineland-Ⅱが最も適切です。

心理アセスメントのポイント
知能検査だけでは、生活上の困りごとは十分に分かりません。学校生活や家庭生活での実際の適応をみるには、適応行動の評価が重要です。

選択肢の確認

1.GHQ
判定:適切とはいえない。
GHQは、精神的健康状態や心理的 distress のスクリーニングに用いられる質問紙です。Aの学校生活に結び付く適応行動を保護者情報から評価する検査としては、Vineland-Ⅱが適切です。

2.KABC-Ⅱ
判定:適切とはいえない。
KABC-Ⅱは、認知処理能力や習得度を評価する検査です。WISC-Ⅳとは異なる観点から知的能力や学習の特徴を把握できますが、Bの話に基づいて学校生活に結び付く適応行動を評価する目的には、Vineland-Ⅱがより適切です。

3.MMPI
判定:適切とはいえない。
MMPIは、成人を主な対象とする人格検査です。10歳のAの学校生活や適応行動を保護者情報から評価する検査としては適切ではありません。

4.TEG
判定:適切とはいえない。
TEGは、交流分析に基づいて自我状態の傾向を把握する検査です。Aの日常生活や学校生活における適応行動を評価する目的には合いません。

5.Vineland-Ⅱ
判定:最も適切。
Vineland-Ⅱは、コミュニケーション、日常生活スキル、社会性などの適応行動を評価します。Bの話に基づいて、Aの学校生活に結び付く傾向を把握する検査として最も適切です。

覚えるポイント

  • Vineland-Ⅱは、適応行動を評価する検査です。
  • 知能検査の結果だけでなく、日常生活や学校生活での実際の適応を確認します。
  • WISC-ⅣやKABC-Ⅱは認知能力の評価、Vineland-Ⅱは適応行動の評価として整理します。

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