8AM8|第8回 公認心理師国家試験 過去問
他人が書いた文章に誤字がないかをチェックしているうちに、気が付いたらその文章を暗唱できるようになっていた。このことを表す用語として、最も適切なものを1つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、意図して覚えようとしたわけではないのに学習が成立する偶発学習が問われています。
キーワードは、「誤字チェックをしているうちに」「気が付いたら暗唱できるようになっていた」です。
解説
偶発学習とは、学習することを明確な目的としていないにもかかわらず、活動の過程で結果的に学習が成立することです。
本問では、本人の目的は文章を暗唱することではなく、誤字がないかをチェックすることです。しかし、文章を繰り返し読むうちに、結果として暗唱できるようになっています。これは、意図的に暗記したわけではないため、偶発学習に該当します。
学習場面では、本人が意識して覚えようとしていなくても、注意を向けて処理した内容が記憶に残ることがあります。特に、意味処理や反復接触がある場合、偶発的に記憶が形成されることがあります。
認知心理学のポイント
偶発学習は「覚えるつもりはなかったが覚えていた」学習です。意図的学習と区別します。
選択肢の確認
1.過剰学習
判定:適切とはいえない。
過剰学習は、一度できるようになった後もさらに練習を続けることで、学習内容をより強固にすることです。本問では、暗唱を目的にして練習を続けたわけではありません。
2.偶発学習
判定:最も適切。
誤字チェックが目的であり、暗唱する意図はなかったにもかかわらず、結果的に文章を覚えています。偶発学習の説明に合致します。
3.洞察学習
判定:適切とはいえない。
洞察学習は、試行錯誤を重ねた後に、問題の解決関係を突然理解するような学習です。本問のように、反復的に文章を処理するうちに覚える現象ではありません。
4.分散学習
判定:適切とはいえない。
分散学習は、学習を一度にまとめて行うのではなく、時間を分けて行う方法です。暗唱を意図せず覚えたことを表す用語ではありません。
5.対連合学習
判定:適切とはいえない。
対連合学習は、対になった刺激同士を結びつけて覚える学習です。語と語、図形と名前などのペアを学習する場合に用いられます。本問の文章暗唱とは異なります。
覚えるポイント
- 偶発学習は、覚える意図がないのに結果的に学習が成立することです。
- 過剰学習は、できるようになった後も練習を続けることです。
- 洞察学習、分散学習、対連合学習との違いを整理します。